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成育科ブログ

東奥日報連載8回目 低出生体重児の出生数増加の理由は?

2015.01.08

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東奥日報夕刊の連載「知ってほしい赤ちゃんのこと」は今週が8回目です。これまで低出生体重児の出生数が増加していることをお伝えしてきましたが、今回はいよいよその理由について迫ってみました。

第8回目

以下、8回目原稿です。

あけましておめでとうございます。前回まで低出生体重児の出生数が増加していることをお伝えしてきましたが、今回はいよいよその理由に関してお話ししてみたいと思います。

増加の理由には諸説ありますが、確定的な理由は実はそれほど明らかになっているわけではありません。

低出生体重児の出生数は、各年齢の「女性人口」に「出生率」と、出生した赤ちゃんの中で「低出生体重児が生まれる割合」をかけ算した値の総和として求めることができます。この中で「低出生体重児が生まれる割合」は、平成初期(1990年代前半)に全国の周産期・新生児医療体制が整備された頃と比べ、その後の10数年で平均約4割前後も急上昇し、これが低出生体重児出生数増加の最初の主要因となりました。

低出生体重児の割合が増える原因として真っ先に挙げられるのが喫煙です。妊婦さんご自身の喫煙に限らず、ご家族や職場の喫煙による受動喫煙も含めて大きな影響を与えます。この他、妊婦さんの高血圧や糖尿病、更に生活習慣関連では過度の痩せや肥満、歯周病も割合を上げる原因となります。ただ、これらの中で何が特に近年悪化しているのかを特定するのはなかなか難しいものがあります。

もう一つ、出産年齢も大きく関わっています。2000年代に入ってからは特に35歳以上の女性の出産が増えています。平均出産年齢は年々上昇傾向にあり、1990年に28.9歳だったのが、13年は31.6歳にまで達しています。母親の年齢別の出生数を見ても、2000年までは25~29歳の年齢層がもっとも多かったのですが、2005年には30~34歳がトップに立ちます。これと同時期に、20~24歳よりも35~39歳の出生数が、19歳以下よりも40歳以上の出生数がそれぞれ逆転しています。

「低出生体重児が生まれる割合」は25~29歳が最も低く、これは過去から現在に至るまで一貫しています。この年代から年齢が5歳増えるごとに割合は上昇し、35歳以上では1500g未満で出生する極低出生体重児の割合が1.5~2倍近くなり、40歳以上では3倍前後にまで達することが厚生労働省の人口動態統計から読み取ることができます。

図に1993年から5年ごとのお母さんの年齢別にみた低出生体重児の出生数の推移をお示しします。1998年までは各年代で低出生体重児の出生数が増加していますが、最近の10年ほどでは35歳以上のお母さんからの出生数の割合が増えています。「低出生体重児が生まれる割合」の高い年齢群のお母さんの出産件数増加が、結果として低出生体重児出生数の増加につながっているのがこの図からも分かります。

それでは、なぜ出産年齢がどんどん上昇しているのでしょうか? この疑問に対する答えは次回にお話ししたいと思いますが、ここで一つだけヒントを挙げておくと「その原因・背景は女性の側にだけあるのではない」と言うことです。この連載を読んで下さっている皆さんの周りに思い当たる原因はないでしょうか? これを皆さんへの次回までの宿題とさせていただきたいと思います。

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