2016.10.26
先週末はみやぎ母乳育児をすすめる会 総会にお招きいただき「早産児の入院と母子分離~その解決策を考える~ 」と題してお話しさせていただきました。内容は今年の 第52回日本周産期・新生児学会のランチョンセミナー でお話しした、当院で取り組んでいる「直母外出」や、さらにFamily Integrated Careへと続くオランダでの取り組み、そして先日の 東奥日報連載37回目~広がる家族中心のケア でご紹介した家族中心のケアを阻む制度上の問題などに関してお話しさせていただきました。
今回の勉強会の講演の第一弾は、昨年5月に弘前で開催された 東北母乳の会 でもご講演いただいた青葉達夫先生に「1歳半から3歳までの食事~離乳食完了後から幼児期まで ~」と題してご講演いただきました。離乳食を進める上での様々な情報が満載でとても勉強になりました。
続いて講演2です。
いつも伝えたいことは同じです。一つは「適切な授乳援助は赤ちゃん達の持つ『力』を引き出しているのかも知れない」、逆に言えば「赤ちゃんとお母さんを引き離すケアは赤ちゃんの持つ力を削いでしまっているのではないか?」と言うことと、
そして「赤ちゃんとお母さんが一緒にいるのは普通のこと」であり、しかしそれを取り巻く環境に様々な制約はあるけれども知恵を出し合えばいいアイデアが生まれるかも知れないのでは?と言う2点だけです。
ファミリー・センタード・ケアに関しては先日もご案内したように12月には 神奈川県立こども医療センターでの講演 も予定されていますが、もうこの春以降はNICUに関わっていない身でもあり、こうした講演も次回の横浜が最終回になるのではないかと思います。これから先は現役の皆さんの力で突破口を切り開いていって欲しいと切に願っています。みやぎ母乳育児をすすめる会の皆様、貴重な機会を頂戴しありがとうございました。
(文責 成育科 網塚 貴介)