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成育科ブログ

2013.07.21

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新刊で「 ルポ 産ませない社会 (小林美希著、河出書房新社)」と言う本を読みました。

以下、著者のホームページからの抜粋と本文からの引用です。

「産めない」のではない。 社会が「産ませない」のだ。

子育てを未だに「女性」だけに押し続ける現実を問う、痛切なルポ。

国は子育てに関する財政出動を嫌う。
保育所の増設は費用が嵩むため、育児休業の拡充に逃げる。
保育所を増設しても、規制緩和といって市場開放する。
民間企業は、利益を優先し、保育の質の劣化を招く。
そして、良い保育が消失されつつある。

まるで、「子どもが心配なら家で(母親が)みろ」と言わんばかりの環境が整ってはいないか。――

   

以下は本文からの引用です。

◆今、私たちは、人の営みとしてごく自然なことである、次世代を育んでいくということを、あまりにも社会から遠ざけられている。

◆国は子育てに関する財政出動を 嫌う。保育所の増設は費用が嵩むため、育児休業の拡充に逃げる。保育所を増設しても、規制緩和といって民間開放する。民間企業は、利益を出すために人件費の高いベテランを雇わず~

◆晩産化となる理由には労働や社会の環境問題がある。これを無視して医学的な適齢期に子どもだけ産めるはずがない。

◆母親となった女性は労働市場からの退場を余儀なくされ、ますます孤立していく。これはもはや、子どもが欲しいと思っても、「産めない」のではなく、社会が「産ませない」と言わなければならない状況だ。

◆学卒時に75.4%の女性が正社員だったにもかかわらず、結婚時の正社員比率は66.3%へ低下。出産1年前では41.4%となり、出産1年後には21.3%に落ち込むことから、就職してから珊瑚1年までの間に、5割もの正社員が辞めていることが分かった。

◆第一子の妊娠が分かったときの就業状態と第一子出産後の就業継続率を見ると、東京都区部・政令市では63.5%から28.8%、大都市周辺では66.4%から24.9%に落ち込む一方で、非人口集中地区では73%から37.8%と、就業継続率だけ見ると都市部より高い。

◆妊娠を望む時期に非正社員であると、就業継続は更に困難になる。

◆第一子妊娠前に非正社員だった場合に、育児休業を利用して就業継続した割合は、結婚や出産の年が2005~09年のケースで、たった4%に過ぎない。妊娠を望む時期に非正社員であると、就業継続は更に困難になる。

 妊娠・出産・子育てのリスクを個々の女性に全て負わせる現状を放置して少子化など改善する訳がありません。現在はこどもを持たないことが女性にとって唯一のリスクマネジメントとなってしまっていると言っても良いのかも知れません。少子化の改善は女性の幸せの結果として得られるものであり、決してそれ自体を目的として都合良く得られるものではないのだと思います。

同じ著者の著作で「 ルポ 職場流産 雇用崩壊後の妊娠・出産・育児 」と言う本もあります。こちらも追って読みたいと思います。

2013.01.09

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厚生労働省の人口動態統計データから母親の年齢別出生数の年次推移を対数軸でグラフ化してみました。2000年から2005年の間に、年齢別出生数の母親の年齢区分の順位に大きな変動がみられています。
これまでずっと25~29歳の出生数が1位でしたが、2005年の時点で30~34歳がトップになりました。また、20~24歳の出生数が35~39歳に、19歳未満が40歳以上にそれぞれ抜かれているのが同時期であることは興味深いところです。

2012.12.17

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厚生労働省のホームページに平成23年の出生体重別出生数が掲載されていました。以前は翌々年の年明け頃の公表だったのですが、最近はどんどん早くなっているようです。
以前、青森県は超低出生体重児の出生率が全国トップクラスで高かったのですが、この2年ほどは落ち着きつつあるようです。ただし、このような指標はもう少し長期で評価しないと本当に減ってきたかどうかは何とも言えないので、今後もその動向に注意していく必要があります。
平成23年の都道府県別の出生体重別出生率の一覧表も載せましたのでご参考にしていただければ幸いです。

都道府県別出生体重別出生率と順位

2012.12.13

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県庁こども未来課の方にお願いして過去の出生体重別出生数のデータをいただいたので、その推移をグラフにしてみました。現在の出生数(図1)は第二次ベビーブームの半分以下ですが、極低出生体重児は第二次ベビーブーム当時より多く、超低出生体重児は倍以上の出生数となっています(図2)。

図1


図2

このことが近年のNICU病床不足にもつながっていますが、出生体重2500g未満の低出生体重児に目を移すとやはり近年増加傾向であることがうかがえます(図3)。低出生体重児に限れば、その数は第一次ベビーブーム→第二次ベビーブームに続いて第三次ベビーブームとも言える山を形成しています。現時点では明らかな「山」は形成していませんが、いずれ減少傾向となった時に明確となると思います。言い方を変えると、第三次ベビーブームは低出生体重児の増加と言う形で出現したとも言えるのかも知れません。

図3

ここで、出生数を母体数に置き換えて考えてみます。現時点で出産の中心となる20~40歳の群を四角で囲むと、20年後にはその群は右の四角に移動します。現在の20~40歳と20年後の20~40歳の群の違いは第二次ベビーブームを頂点とする三角形の有無となります。つまり、20年後にはこの三角形の部分が失われるだけ出産可能な母体数が減ることを意味します。20年後の20~40歳の群は既に生まれてしまっていますので、この母体数の減少は推定値ではなく確定値となります。このことからも将来の我が国の出生数がいかに危機的であるかが分かります。

図4

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