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成育科ブログ

2015.03.06

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3月5日(木)に「医療措置必要な我が子 どう育てていけば・・・」「受け入れ施設なく 母苦悩」と題した記事が掲載されました。当院のNICUを退院されたお子さんのお母さん達を現状を取材して下さった記事です。
先日の小児病棟入院中の付き添いに限らず、お子さんが病気や障がいを持った場合のお母さん達の肉体的・精神的負担は計り知れないものがあります。これまでの東奥日報の連載でも述べてきましたが、これに加えて近年は経済的問題も重くのしかかります。これまでの連載でも、女性が働き続ける理由は単なる「女性の社会進出」で片付けられるようなものではなく、夫婦二人が働くことが収入面でも、またあるいはどちらかがリストラされた場合に世帯として無収入にならないためにも、そうした必要に迫られて「働かざるを得ない」状況であることを述べてきました。
それはお子さんに障がいがあっても同じことです。しかし、健常児であれば当たり前の保育所も医療ケアを要するお子さんとなると突然、そのハードルは上がります。
そろそろ小児医療も福祉も子どもに関わる全ての制度が、かつての専業主婦を前提としたものから、共働きを前提とした制度へ大きく舵を切り直さなければならない時期にさしかかっているのではないかと考えています。
Kamekai記事 (Custom)

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2014.12.09

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完全に畑違いなのですが、最近話題の 水野和夫氏「資本主義の終焉と歴史の危機」 を読んでみました。
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水野氏によると資本主義に「死期」が迫っており、それを示すのが利子率の低下なのだそうです。資本主義とは利潤を得て資本を増殖させることを基本的性質としていることから、利潤率が極端に低いと言うことは、すでに資本主義が資本主義として機能していないことを示すのだそうです。
資本主義とは「周辺」たるフロンティアの拡大により「中心」が利潤を上げて資本が自己増殖するシステムと定義されています。「もっと先へ」と「空間」の拡大を続けてきましたが、発展途上国の実物経済による「地理的・物的空間」ではもはや高い利潤率を上げることができなくなり、ここで「電子・金融空間」と言う新たな「空間」を作りだし延命を図ったと言います。この過程の中で新たな「周辺」として、今度は国内にも、例えば米国で言えばサブプライム層や日本で言えば非正規社員を出現させたと言うことのようです。現代はこうした転換期にあり、その中で日本はその先端を走っていることから、新たなシステムを生み出すポテンシャルと言う点では世界の中で最も有意な立場にあるとも述べられています。

畑違いながら本著を読んでいて気になったのは、日本の少子化問題とそれに続く将来の人口減少社会との関わりです。こうした文脈で考えてみると、先進国における中間層の賃金低下による貧困化や日本国内での非正規雇用の増加は我が国の少子化問題と無縁とは言えないのではないかと思います。しかし、人口減少社会は将来の市場経済にとっては明らかにマイナス要因なのではないでしょうか?
資本の増殖を図った結果、未来の市場が縮小する
と言う現象は、ある意味、現代資本主義の抱える根本的な矛盾なのではないかと感じました。

イソップ童話に「よくばりな犬」と言うお話しがあります。肉をくわえた犬が池に映る自分の姿を見て「あいつの肉も取ってしまえ」と吠えた瞬間に肉を池に落としてしまうお話です。現代資本主義の抱える根本的な矛盾にはこのお話しと同じような愚かしささえ感じてしまいます。

ミクロレベルでは正しくてもマクロの観点からは望ましくない状況になることを経済学の用語で「合成の誤謬」と呼ぶそうですが、マクロの視点からの経済も時間軸をさらに延ばしていくと、短期・中期で正しいと考えていたことが世代を超えた長期間に渡ると正しくない、つまり少子化によって市場経済を縮小させてしまう現在の状況も「時間軸における合成の誤謬」なのではないかと言う気もします。

本著を読んでいて思ったのは、現代の資本主義はいわば「狩猟型」資本主義なのではないか?つまり「周辺」に「フロンティア」たる狩り場を求めて拡大していく、それがもう行き詰まってしまった、そんなお話しと理解しました。この先、もう狩り場がないなら「狩猟型」ではなく「農耕型」に切り替えたら良いのではないか?そんなことをふと思いつきました。

農耕型」とはつまり「将来の市場を育てるために一定のコストは負担するけれども、将来的に安定した市場を得ることのできる経済システム」と言うことです。

日本の少子化は母親となる女性人口が減少傾向に転じるので、これからどんどん加速していきます。20年後のお母さんのほとんどはもう生まれてしまっているので、その事実を覆すことはできません。恐らくはこの20年と言わず10年内に少子化に対して有効な手立てを打つことができなければ、どこかの時点で人口維持が回復不可能なポイント(point of no return)を通過することになると思います。

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経済学は全くの素人ではありますが、少子化になって当然の日本社会の矛盾を日々身近に感じる身としては、そんなことを考えさせられた一冊でした。

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2014.12.08

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今年7月から9月までフジテレビ開局55周年記念企画として ドラマ「若者たち2014」 が放送されました。このドラマは1966年に放送された「若者たち」の現代版リメイク版で、今回のドラマでは新生児医療が大きくクローズアップされています。青森県ではフジテレビの番組が放送されないのでケーブルテレビ等でなければ観ることができなかったのですが、この度、今週木曜日12月11日から ATV(青森テレビ)で再放送 されることになったようです。
青森県内の方には是非この機会にご覧いただきたいと思います。

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2014.11.25

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今朝の東奥日報朝刊で、新生児臨床研究ネットワーク(NRN)の2009年から2011年まで3年間の調査で当院が好成績だったことを一面で大きく取り上げて下さいました。

先日の INTACTワークショップ の記事でもご紹介しましたが、この3年間の調査期間で、当院NICUで死亡、慢性肺疾患、重症脳室内出血、未熟児網膜症など重篤な合併症を有さずに退院できた「合併症無き生存退院」の項目で全国85施設中6位、偏差値66と言う好成績をあげました。
合併症無き生存退院 (Custom)

成績が良くなったのが事実とは言え、このように新聞紙上に大きく取り上げていただくのは本当にありがたいと思います。こうして取り上げていただくことが、これからの若い世代の方達に新生児医療に興味を持っていただくためのチャンスにできればと思います。
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以下、記事中の本文です。

主に1500グラム未満の新生児を扱う比較的大規模な全国のNICU(新生児集中治療室)の治療実績を調査しているNPO「新生児臨床研究ネットワーク」(東京都)によると、青森市の県立中央病院総合周産期母子医療センターNICUが「合併症のない生存退院率」(2009~11年)で、全国85施設中6位、偏差値66と高い位置にあることが分かった。今年で開設10周年の県病NICUはこれまで県内全域からハイリスク新生児を受け入れ、治療技術の高度化と人材育成を進めており、関係者は「その取り組みが結果として表れた」とみている。

調査は、09年から3年間の各施設の症例数と出生体重、治療リスクなどを勘案して比較。肺疾患、腸炎、脳出血といった合併症の有無、生存退院できたかどうかなどの指標で審査したところ、県病は各項目で平均を上回った。11年に限ってみると、対象となった77施設のうち県病が1位だった。
調査の結果は1日に県病で開かれた医療者のワークショップ「周産期医療の質と安全の向上のための研究」で発表され、県外の医療者から「リスクの高い低体重の赤ちゃんを多く受け入れているのに、合併症や死亡例が少ないのはすごい」と評価された。
04年11月に開設された県病総合周産期母子医療センターは、県内全域からハイリスクの母体や新生児を受け入れ、高度な治療を施すことで本県の周産期死亡率改善に貢献してきた。
11年度から、新生児治療で先駆的な取り組みを実践している神奈川県立こども医療センターの治療方針を取り入れたことにより、医師のレベルと治療の質がさらに向上。13年からこれまで、同院に入院した超低出生体重児(体重1000グラム未満)55人の救命に成功した。 網塚貴介・県病NICU部長は「直近の治療成績は、全国でもトップクラスになっているのではないか」と語った。

さらに今回は、当院NICUの卒業生である石田望美ちゃんとお母さんの取材もして下さいました。石田さんは先日、元気プラザで行った 「小さく生まれた赤ちゃんとそのご家族のつどい(4歳未満)」 の最後に青森県内の病児を持つ親御さんのためのサイト 「~kamekai~」をご紹介された方で、記事にもありますが、「~kamekai~」とはカメのようにゆっくりでも前に進もうとママ友同士で立ち上げたグループです。ご家族の支援はこうしたお母さん達の協力も加わるととても支援の幅が拡がる気がします。こうした記事でまた多くの方と交流が生まれることを願っています。
東奥日報2 (Custom)

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2014.10.29

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11月28日の朝日新聞朝刊の13面の生活面にNICUにおける赤ちゃん治療の痛みケアに関する記事が掲載されていました。今回は神奈川県立こども医療センターNICUが取材され、記事の写真には当院から国内留学中の川村先生が写っていました。採血などの処置の前にショ糖を含んだ液体を口に含ませたり、両手で身体を包んであげたりすると痛みが軽減されると言うものです。
この記事を書かれた武田記者は2008年11月23日の朝日新聞 「ルポにっぽん」 で当院の医師不足を取材して下さった方で、今年6月には 朝日新聞連載「患者を生きる 小さく生まれて」全6回 で「NICUで助かった命のその後」も特集されています。
NICUにおける痛み軽減の取り組みは全国的にも徐々に拡がりつつあり、どちらかと言うと当科は乗り遅れ気味なので今後の課題と考えています。以下、朝日新聞の記事です。
朝日新聞デジタルの記事は こちら をクリックするとリンクします。

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