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成育科ブログ

2016.07.11

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週末の日曜日は、 はちのへファミリークリニック の主催で 「 はちのへ小児在宅医療フォーラム 」 が八戸市で開催され参加してきました。
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最初のご講演は、人工呼吸器を装着しながら仙台市内の小中学校・高校を卒業され、さらに東北福祉大学に進まれて福祉の勉強をされた宮川智達さんが、これまで普通学級に通い続けていて感じたことに関してお話しして下さいました。このスライドにもありますが、大学進学を希望された時、受け入れてくれたのは東北福祉大学だけだったそうです。大学では「障がい学生サポートチーム」という学生ボランティアが支援方法をともに考えて下さっていたそうです。

さらに宮川さんは、障害者が普通学級に通う意義として、障害者とのふれあいが増えることが障害者に対する社会の認知の促進につながる点を強調され、将来的には障害者自身によって選ぶことのできる社会になっていくことを願っていると語って下さいました。
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次のご講演は、声楽家を目指していた矢先、原因不明の神経難病を発症し、救命のため気管切開を余儀なくされながらも、歌手を諦めずに「気管切開をした声楽家」として活動されている青野浩美さんが、これまでのご経験を関西人らしいユーモアたっぷりにお話ししながら、何曲かの歌をご披露して下さいました。
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青野さんの歌声の動画を見つけたので下にリンク先を貼っておきます。スピーチカニューレとはいえ、気管切開をされている方の歌声とはとても信じられないと言うよりも、そうした先入観抜きに素晴らしい歌声を聴かせて下さいました。中でも最後の方で歌って下さった『BELIEVE』は、青野さんご自身としても思い入れの深い曲だそうで、その歌詞の中にある「悲しみや 苦しみが いつの日か 喜びに変わるだろう」の一節が、まるで青野さんご自身の人生を見て作られたのではないかとさえ感じられたそうです。
青野浩美さん~『BELIEVE』 (クリックするとYouTubeへリンクします)

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青野さんは、今回の特別講演のタイトルと同じ「わたし“前例”をつくります」と言う本も書かれており、さっそく購入しました。

(画像をクリックするとAmazonのページにリンクします)

(画像をクリックするとAmazonのページにリンクします)

お二人のご講演の後には「地域で安心して暮らしていくために」と言うシンポジウムが行われました。
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八戸市民病院の小児看護専門看護師である奥寺さおりさんが、医療的ケアを有するお子さんの問題を的確にまとめられていましたのでご紹介します。

小児在宅医療では介護保険のケアマネージャーに相当する存在がいないためご家族自身がその役割を担わなければならない現状があります。また療養型施設は小児を対象とする施設が少なく、レスパイトもままならない状況です。
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気管切開や経管栄養を要するお子さんの中でも運動面に問題がないお子さんの場合や、さらには糖尿病で自己注射を要するお子さんが就学した際、特別支援学校(養護学校)以外には看護師さんの配置がないため、ご家族が付き添わなければならないケースが多々ある実態をご紹介して下さいました。特に矛盾を感じるのは、まだ入学して間もない小学生でも「自立」と称して、自分自身で自己注射や気管吸引ができるようになれば親がいなくてもよくなりますが、小学生ができることを大の大人が制度が理由で何もできないと言うのは制度の矛盾にも程があるように思います。この点は東奥日報夕刊の連載で5月に 医療的ケア児のお母さんからの投稿を巡って~医療的ケアの本質的矛盾 として書いてきた矛盾点とも共通する点でもあります。
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しかし、私たちもまたそれぞれの組織の中にあって、様々な制約の中で仕事をせざるを得ない現状があり、それは学校現場でも同じことなのだと思います。だた、制度は制度として、子供に関わるあらゆる職種の人達が自分自身にできることを一緒に考えてみませんか?と言う問いかけには、6月に 青森県総合学校教育センターで開催された平成28年度就学事務研究協議会でお話しさせていただいた時の思いと重なり、深く共感しました。
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非常に内容の濃い、また多くの出会いもいただくことのできた一日になりました。参加された皆様とこのような素晴らしい会を企画されたはちのへファミリークリニック の小倉和也先生に心より感謝いたします。

関連リンク:
東奥日報夕刊連載「知ってほしい 赤ちゃんのこと」

(文責 成育科 網塚 貴介)

2016.07.02

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青森県内で療育関連のお仕事をされている方が年に1回、一堂に会する「ビールの会」と言う集まりがあって、昨日、参加させていただきました。今回は 一昨年のこの会 以来の参加でした。「ビールの会」は、かれこれ20年近く前から続いているそうで、幹事はやまぶき園、おおぞら学園、青森市保健所健康づくり推進課の皆さんが持ち回りでされています。

参加施設はこれ以上あって、学校関連では各種の特別支援学校の方や、放課後デイサービスの方、幼稚園・保育園の方、その他の子育て支援に関するNPO法人や、様々な施設・職種の方が大勢参加されていました。
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様々な施設の方といろんなお話しをすることができ、話題はやはり 東奥日報夕刊の連載
でもご紹介している 東奥日報明鏡欄に掲載された障がい児のお母さんの就労問題 が多かったように思います。

保育所の方ともお話しすることができましたが、やはり障害児保育をされているご施設でも医療的ケア児となると、看護師さんがいないので難しいとのお話しでした。この問題は民間施設の自助努力でどうなるものではないことは明らかで、何らかの行政からの支援などが必要なのでしょう。この辺のことは今月の東奥日報夕刊の連載でも詳しく述べる予定です。

会の後半では 青森県視覚障害者情報センター の工藤所長さんから、このセンターのサービスに関してのアナウンスがありました。視覚障害のある方のために、各地域の図書館経由で「録音図書」貸し出しサービスがあることなどをご紹介されていました。
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療育関連、もしくは子育てに関わる施設・サービスは本当に多岐に渡っていて、こうして一堂に会する機会でもなければお互いに何ができるのかが分からないままになりがちです。いまだにまだ全貌を把握できているわけではありませんが、こうした顔の見えるつながりを通して、お子さん達への支援が少しでも円滑に進んでいけばと思います。

(文責 成育科 網塚 貴介)

2016.06.19

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先週末は第53回重症心身障害児(者)を守る全国集会がはじめて青森市で開催され参加してきました。
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会場のホテルは全国から集まった大勢のご家族の皆さんでいっぱいでした。
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会の冒頭に行政説明として厚生労働省の障害保健福祉部の担当の方からお話しがありました。
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中でも今年は平成25年に施行された障害者総合支援法の附則にある3年後の見直しの年でもあり、そうした変化の方向性に関してもご節米がありました。中でもこの見直しの中では今回初めて「医療的ケアを要する児」に関する文言が加えられました。
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法改正の中では各自治体が医療的ケア児の支援のために保健・医療・福祉、その他の関連分野の支援を行う期間が連携を取るようにと定めています。
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また、この後のスライドでは都道府県に対して障害福祉サービス等の情報を公表するようにともありました。

夕方からの懇親会では今回会長を務められた青森県支部長の谷川幸子さんが挨拶されました。
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東北地区の支部長さん達による「田酒」の鏡割りです。
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こちらはねぶたをはじめとした青森県のお祭りのお囃子が披露されました。
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かなりあっさりした書き方になってはいますが、行政説明後には在宅の分科会に参加させていただき、とても内容の濃いプログラムでとても勉強になりました。今回の開催が今後の障害児を巡る環境改善に少しでもつながってくれたらと思いました。会長の谷川さんをはじめ関係者の皆さん、大変お疲れ様でした。

(文責 成育科 網塚 貴介)

2016.06.08

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先月の札幌での小児科学会 で、横浜市の 能見台こどもクリニック の小林拓也先生が重症心身障害児の日中一時預かりをされているとのご発表があり、その場でご挨拶させていただきました。
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かれこれ17年も前から医療的ケアを要する重症心身障害児の日中一時預かりをされているそうで、是非一度見学させていただきたいとお話ししたところ快くお引き受けいただきました。
そこにちょうど昨日ご紹介した 第38回神奈川県新生児研究会で人工呼吸管理の講演 のお話しがあり、今回、さっそく見学の機会をいただくことができました。

能見台駅は横浜駅から電車で20分ちょっとのところにあり、クリニック兼 ケアハウス輝きの杜 は駅から歩いてすぐのところにありました。
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1階が小児科のクリニックで、2階がケアハウスとなっています。
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早速中を拝見すると、重症心身障害児病棟と同じ状態のお子さんがたくさんいて、スタッフの方達は忙しくケアをされていて、一見しただけではいわゆる重症心身障害児の入所施設の中でもむしろ重度のお子さんの病棟にしか見えず、まさかこれが日中一時預かりの施設とはとても思えないほどでした。
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お風呂はエアーで膨らむ構造になっていて、体幹の変形を伴うようなお子さんでも関節や骨に過剰な力がかからないような工夫が施されています。
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こちらも手作りのベッドで、ベッドの下部は収納スペースになっています。その他、至るところに様々な工夫が一杯でした。
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こちらは病室とつながっているバルコニーです。天気の良い日には日光浴できます。
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患者さんとご家族はこのエレベータで出入りします。
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ちょうど夕方の送り迎えのところも拝見できました。専任の運転手さんが看護師さんと一緒に送り迎えして下さいます。
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診療が終わったところで小林先生とツーショットです。
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実はここにご紹介したのはほんのうわべでしかありません。どのようにしてこの施設が立ち上がり、そして維持されているのか?そして、まだまだ問題も山積しているそうです。でも、重症心身障害児のお母さんでもお仕事を続けられる方のいる全国でも数少ない施設であることは間違いありません。「メディカルデイケア」のフロントランナーである小林先生の背中を追いかけていければと思ったこの週末でした。小林先生、スタッフの皆様、お忙しいところありがとうございました。

参考) 東奥日報連載32回目 医療的ケア児のお母さんからの投稿を巡って

2016.03.01 青森県の赤ちゃん死亡率、改善傾向 浮かぶ新たな課題

 2015.11.22「続・赤ちゃんを救え〜助けられるようになった小さな命」

(文責 成育科 網塚 貴介)

2016.06.01

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今日は朝から市内にある青森県総合学校教育センターで平成28年度就学事務研究協議会が開催され、 昨年に引き続 お話しをさせていただきました。
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特別支援を含めた教育関係者や保育園関係の方達が県内各地から約150名も集まっていらっしゃいました。
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まず最初にNICUのご紹介と青森県の周産期医療事情をご紹介し、特に早産児のお子さん達のフォローアップの実際と在宅医療問題を中心にお話しさせていただきました。

早産児のお子さんで後遺症を持つ場合、その症状はとても多岐に渡っていて、そのお子さん一人一人にあった支援が必要です。そのためには医療・福祉・教育が互いに連携しながら支援していく必要があります。
医療福祉教育 (Custom)
また特に早産児の場合、定期的な発達検査は行いますが、特に生まれた月によってその年齢における検査の持つ意味が異なる場面があることもお話ししました。特に早生まれの超低出生体重児の場合、予定日で生まれた場合の1学年上になってしまいますので、就学準備も早生まれのお子さん用のスケジュールが必要となります。
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一方、東奥日報夕刊の明鏡欄に 医療的ケア児のお母さんからの投稿 があったことを取り上げ、小児在宅医療と言うよりも医療的ケア児の問題に関しても述べさせていただきました。以下にスライドの一部をご紹介します。
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今回の講演で伝えたかったのは、例えば医療機関で働いている我々も、例えばこどもが入院すれば、病院の掲示に「当院では、患者さんの負担による付添看護は認めておりません」と表示してあっても、実際には付き添いしないとどうにもならない環境下で働かざるを得ない現実があります。

一方、教育関係の方達も、例えば医療的ケア児の場合に、ちょっとでも調子が悪くなるとお母さんが呼び出されたりすることも多々あるわけですが、それも学校側としては様々な制約の中でやっていかなければならない現実の中にあるからに他なりません。

ただ、どのようなお子さんであったとしても、「お母さんが働けない」こと自体が、今の時代では経済的リスクとなりかねない社会である以上、そして女性が働く真の意味からも、ひとりひとりは大きな力を持つことはできなくてもこうした現状に問題があると言うことだけは共通認識として是非持っていただきたいと言う願いからこのような内容となりました。

講演が終わって帰り際に記念写真を撮っていただきました。
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これからますます教育関係の方達とはより一層密な連携を取らせていただきたいと思っています。今日はこうした機会を頂戴してとてもありがたく感じました。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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