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成育科ブログ

2015.05.30

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5月30日(金)に 青森県立盲学校 を見学させていただきました。
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青森盲学校 は当院から歩いても行けるぐらいの距離なのですが、これまでなかなかお邪魔する機会がありませんでした。
青森盲学校 (Custom)
青森県立盲学校には ロービジョンセンター が併設されており、見えにくさで困っている方への支援活動もされています。超低出生体重児のお子さん達は視覚認知が弱いお子さんが比較的多いので、3歳健診の発達検査で視覚認知の問題が疑われるようなお子さんの場合、これまでもかなりお世話になっています。
ロービジョンセンター (Custom)

盲学校の中を見学させていただくと、盲学校ならではの様々な学習用器材がありました。下の写真は視力障害のある方の見え方を体験できる眼鏡です。
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これらは視力障害のある方用の玩具様々なツールです。オセロはひとつひとつのセルを回転させると色が変わるのですが、裏表で白黒だけではなく、緑も必要なので回転させて3通りに表示されます。
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これは盲人用そろばんです。通常のそろばんのように簡単には動かないようになっているのだそうで、受験などの公式の試験にも持ち込みが可能なものなのだそうです。
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これらは調理器ですが、まな板は片面が白、裏面が黒になっていて、例えば白い大根を切る時には黒い面を、色の明らかな野菜を切る時には白い面を使うのだそうです。ご飯用のお椀やしゃもじも黒くなっていて、白いご飯粒の量とか残りが具合が見やすくなっています。
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これは弱視の生徒さん用の机です。どうしても顔を机に近づけて見ることが多いため、平らな机では姿勢が辛くなってくるので、傾けているのだそうです。
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教科書も通常のものよりも文字が何倍か大きくなっていて読みやすくなっています。
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これは拡大読書器と言って、さらに文字を拡大して読むための装置です。
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これは点字用のタイプライターです。
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こちらは国語辞典ですが、全て点字で書かれており、ここに並んでいるだけで一冊分なのだそうです。
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今後もNICUからの卒業生がお世話になると思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。青森県立盲学校の諸先生、お忙しいところありがとうございました。

2015.05.22

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東奥日報夕刊の連載「知ってほしい赤ちゃんのこと」は今週月曜日が16回目でした。今回は早産で早生まれによる「飛び級」問題に関して述べてみました。

第16回目 (Custom)

以下、連載本文です。

県病NICU(新生児集中治療室)卒業生の中にも、この春から小学校に入学したお子さんがたくさんいます。小さく生まれたお子さんたちの就学について、いつも頭を悩ませられるのが「早生まれ」の問題です。もっと正確に言えば、「早産出生により年度をまたいでしまったため、本来よりも1年早く就学しなければならなくなった」お子さんたちのことです。

「そんなにたくさんはいないのでは?」と思われるかも知れませんが、出生体重が1000㌘未満の超低出生体重児のお子さんたちは、予定日よりも数か月は早く生まれてくるので、年度をまたいで生まれることは決して珍しくありません。

過去の県病入院例で調べてみると、超低出生体重児全体の約28%のお子さんが年度をまたいだ、いわゆる「飛び級」となっていました。年度をまたいだ早生まれは超低出生体重児に限らず、ちょっとだけ早く生まれたお子さんたちでも多かれ少なかれ存在します。

仮に順調に発達していても、本来は1学年下で入学するはずだったお子さんたちです。実はわが家の娘も、年度末近くの早生まれで体格も小さめで、ランドセルに背負われているような後ろ姿を毎日はらはらしながら眺めていたものです。ましてや早産で生まれ、しかも本来よりも1学年早く新入学を迎えたら、ご家族の心配はいかほどかと思います。

日本には、小学校の入学を遅らせる「就学猶予」と呼ばれる制度があります。これは「病弱その他やむを得ない事由のため就学困難と認められる場合に就学を猶予」する制度で、学校教育法第18条に規定されています。かつては、障害や経済的事情で学校に通えない子供たちを対象にした制度でしたが、特別支援教育の充実によりその対象者を減らしてきました。

低出生体重児もその対象になり得るのですが、一方でいくつかの問題もあります。

例えば、保育所では本来就学すべき年齢のお子さんを預かることはできないので、就学猶予しても適した集団生活の場の確保が難しい場合があり得ます。就学前の1年間、どこにも行き場のない「自宅浪人」なのでは発達上も好ましくありません。

全国的にみると、就学猶予の実績はないわけではありません。しかし、その実数は決して多くなく、青森県内での実績もほとんどありません。仮に就学猶予したとして、そのことが就学後に何らかの差別やその他の不利益をもたらす可能性を就学前の段階で見通すこともまた困難ですので、安易にお勧めもできないとも考えています。

こうした事情もあり、筆者がこれまで担当したお子さんたちで実際に就学猶予をしたお子さんはいません。今後もよほどご両親の希望と諸条件がそろわない限り、就学猶予に向けて動くことはないのかなと思います。

「飛び級」問題について、現状ではこれと言った有効な打開策はなく、それぞれのお子さんができるだけ安心して就学できるよう、例えば定期的に発達の評価を行い、その中でその子の得意なこと、不得意なことを明らかにしていきながら、必要な支援や就学準備のお手伝いをしていくしかないと考えています。

元はと言えば、社会制度が生み出した問題なのですから、本来は制度が変わることで解決されるべきではないかとも思います。例えば出生証明書には赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいた期間である「妊娠週数」の記載欄があります。出生証明書は公文書ですので、この記載事項を元に出産予定日通りの学年でも問題なく就学できるような法整備がなされないものか?と日々の診療の中で感じているところです。

2015.03.06

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3月5日(木)に「医療措置必要な我が子 どう育てていけば・・・」「受け入れ施設なく 母苦悩」と題した記事が掲載されました。当院のNICUを退院されたお子さんのお母さん達を現状を取材して下さった記事です。
先日の小児病棟入院中の付き添いに限らず、お子さんが病気や障がいを持った場合のお母さん達の肉体的・精神的負担は計り知れないものがあります。これまでの東奥日報の連載でも述べてきましたが、これに加えて近年は経済的問題も重くのしかかります。これまでの連載でも、女性が働き続ける理由は単なる「女性の社会進出」で片付けられるようなものではなく、夫婦二人が働くことが収入面でも、またあるいはどちらかがリストラされた場合に世帯として無収入にならないためにも、そうした必要に迫られて「働かざるを得ない」状況であることを述べてきました。
それはお子さんに障がいがあっても同じことです。しかし、健常児であれば当たり前の保育所も医療ケアを要するお子さんとなると突然、そのハードルは上がります。
そろそろ小児医療も福祉も子どもに関わる全ての制度が、かつての専業主婦を前提としたものから、共働きを前提とした制度へ大きく舵を切り直さなければならない時期にさしかかっているのではないかと考えています。
Kamekai記事 (Custom)

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