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成育科ブログ

2017.04.05

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新年度になりました。以前から院内の感染対策チーム(ICT、Infection Control Team)に入っている関係で、今年度は新年度の新人オリエンテーションで院内感染予防のお話しをすることになりました。まず感染対策委員会の委員長である立花先生から県内の感染症医療における当院の位置づけなどに関してお話しがあり、続いてICTとして、院内感染対策で最も重要なポイントだけ説明しました。
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タイトルは院内に掲示してあるポスター「安心して下さい、洗ってますよ」からの引用です。
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院内感染予防にはとにかく手洗いが大切です。ひとつの処置の前後に必ず手を洗う習慣が不可欠です。感染対策はいくらほとんどのスタッフが手洗いを遵守していても、ほんの一部のスタッフに徹底されていないだけで、その病棟全体のレベルが下がってしまいます。感染対策の水準はスタッフの平均値ではなく、スタッフの最低ラインによって規定されるのではないかとはいつも感じているところです。
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「病院に勤務する職員は、手洗いせずして、業務するなかれ」は名言と思います(当院感染認定看護師の赤平さんの言葉です)。
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実際に院内で採用されているいろいろな種類のアルコール手指消毒剤で研修医の皆さんに手洗いをしてみていただきました。皆さん、しっかり学校で教わってきているようです。
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職員ひとりひとりが患者さんやご家族に「安心して下さい、洗ってますよ」と胸を張って言えるようになれば感染対策も安泰なのではないかと思います。
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(文責 成育科 網塚 貴介)

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2017.03.23

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先週最終回を迎えた東奥日報夕刊の連載 「知ってほしい赤ちゃんのこと」 の全42回をこれから何回かに分けてまとめてご紹介してみたいと思います。まずは最初の7回目までをまとめてみました。連載の最初は主に周産期・新生児医療から紹介しています。この頃から月2回ペースでしたのでなかなか大変だった覚えがあります。まずは是非、ご覧いただければと思います。

第1回 2014.08.04
周産期医療って人ごと? 妊娠・出産に優しい社会を

第2回 2014.8.18
NICUってご存知ですか?~入院の可能性は誰にでも

第3回 2014.9.1
NICUってどんなところ?~赤ちゃんが育つ場所

第4回 2014.10.6
巨人・村田選手の手記より~「たらい回し」の真実

第5回 2014.10.20
低出生体重児の割合上昇~NICU病床数見直し

第6回 2014.11.17
本県の周産期医療の背景~集約化で死亡率改善

第7回 2014.12.1
NICU不足、本県は?~東京と地方 背景に違い

(文責 成育科 網塚 貴介)

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2017.03.21

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この週末は今年度最後になる周産期センタースタッフ向けの新生児蘇生法講習会を行いました。最初の講義はいつも通り伊藤先生の担当です。
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今回はインストラクターとして三沢市立病院の坂野さんと松尾先生にもお願いしました。松尾先生は倉敷中央病院での国内留学から帰ってきての復帰戦になります。またインストラクターを目指すスタッフの方も数名補助できて下さいました。
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今回は当院スタッフを対象としているので、通常の分娩時の蘇生法は勿論ですが、例えばNICUや産科の新生児室で赤ちゃんが急変したときの対応も想定しながらの講習会となりました。今回は通常のコースですと2ブースで済む16名に3ブースを設置して、特に実技面を徹底的に練習する講習会にしてみました。
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まずはNCPRで最も重要なbagginngからですが、特に最大圧をしっかりかけることをみっちり練習しました。一人あたりの実技時間をしっかり取れるので、いったんできるようになってからも、その後も何周もすることでみるみる上達していくのが面白いほどでした。
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最後の集合写真です。次年度はもっと頑張って開催して行ければと思います。皆さん、お疲れ様でした。
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(文責 成育科 網塚 貴介)

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2017.03.16

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東奥日報夕刊の連載 「知ってほしい赤ちゃんのこと」 は今週月曜日でついに最終回を迎えました。

今回のタイトル「声なき声を聞くために」はかつて埼玉医科大学総合医療センターで研修させていただいたtときにご指導いただいた故小川雄之亮教授が平成14年に亡くなられる前に病床でUrological nursingと言う雑誌に記された同じタイトルのエッセイから引用させていただいたものです。このエッセイで小川先生はその最後で「患者さんが訴えたことを聞くことは簡単なことです。しかし多くの場合、患者さんの声は弱いものです。訴えようがないのかも知れません。訴える術を知らないのかもしれません。声なき声を聞き取るのが私ども医療従事者の努めでありましょう。」と記されています。

(故 小川 雄之亮教授追悼祈念業績集・文集より)

(故 小川 雄之亮教授追悼祈念業績集・文集より)

昨年、 院内広報誌「ふれあい」の成育科紹介 でも書きましたが、成育医療の先駆けとなった国立成育医療研究センターのホームページには「私どもは子どものためのアドボカシー(advocacy:自己主張できない存在の代わりになってその存在のために行動をおこすことをアドボカシーと言います)の理念を持つことが基本と考えます。」とあります。

小川先生のエッセイ、そして成育医療の理念に共通するのが「声なき声」の代弁者としての立ち位置なのではないかと思います。実は、今回のこの連載のお話しをいただいた時から最終回はこのタイトルにしたいと思っていました。しかし、最終回でも述べたように何も知らなければ「声なき声」を聞くことはできません。「声なき声」を聞くためには、まずとにかく現状を知ることから始めなければならない、この連載のタイトル「知ってほしい赤ちゃんのこと」もまたこうした思いからつけました。

この連載が始まったのが2014年のちょうどねぶた祭りの頃でしたので2年半以上もやっていたことになります。ここまで続けることができたのも、この連載の担当である東奥日報社の八島さんのお陰です。文字数制限の厳しい中、いつも文字数オーバーの原稿を、文意を変えずと言うよりも、どこを直されたのかも書いた本人が気づかないぐらい内容を尊重して修正して下さいました。「文章を書く」と言うことの難しさを感じるとともに、とても勉強になった2年半でした。八島さんのお力なしにはここまで続けることはできなかったと思います。最終回を迎えるにあたり、八島さんに心より感謝申し上げます。またこれまでご愛読下さった読者の皆様にも感謝いたします。正直なところ、まだまだ書き足りないことや、これから起きることで書かなければならないと思うことも多々あるかと思いますが、そうしたことはこれからもこのブログで少しずつでも書き続けて行きたいと思っています。ありがとうございました。

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以下、最終回の本文です。

皆さんがお住まいの地域で、例えば、夜間救急が閉鎖すると聞いたらどうでしょう? 多くの方が不安を感じるのではないかと思います。それでは、「本県新生児科医不足深刻、存続の危機」というニュースではどうでしょうか? 不安になる方はどれだけいるでしょう? おそらく妊娠中の方も含めて、直接的にわが身に降りかかると考える方はそう多くないのではないかと思います。
実際、赤ちゃんがNICU(新生児集中治療室)に緊急入院することになったご家族の多くは、「まさか自分が…」とおっしゃいます。「まさか自分が…」と夢にも考えてもいない人たちの「声」は、絶対に「声」になりません。なりようがないのです。
実は、新生児医療に限らず、赤ちゃんやお母さんたちを取り巻く問題には「声」になりにくい構造がたくさんあります。
昨年の今頃、子どもの保育園が決まらないお母さんが「保育園落ちた 日本死ね」とブログに書いたことがきっかけで、待機児童問題が大きな社会問題に発展したことは記憶に新しいと思います。
子どもが保育園に入れるかどうかは、当事者にとってはかなり短い期間で白黒がついてしまいます。入園できればそれでよし、しかし、入園できず時間が経過すれば、会社を辞めなければならなくなり、その一方で保育園を求めることは無くなるため、待機児童問題としては終わります。社会問題の当事者として、長期間にわたってその解決を求める力にはなりにくいという構造があるのです。
障がいのあるお子さんに関しても似たようなことがあります。障がいと言っても、その種類や程度はさまざまで、しかもお子さんの年齢によって必要な支援はどんどん変化していきます。
NICUを退院して間もない頃であれば、育児上のサポートがメーンとなりますが、お子さんが大きくなっていくと保育園の問題、療育の問題、就学の問題、就学後にもさまざまな問題が起きます。
さらには義務教育を過ぎたらどうするのか?と、当事者は一緒でも必要な支援や課題はどんどん変化します。当事者が、ある一つの支援の必要性を継続的に求めることができないという点では、同じような構造がここにもあるのです。
また、そもそも生後間もない赤ちゃんたちは何も言えません。最近、レストランや公共の場での母乳の授乳に関しての是非が、新聞紙上やネットで話題となりました。
この時の記事を読んでいると、赤ちゃんに授乳させたいお母さんと、それを不快に思う他者の二者間の問題のように書かれていました。しかし、もう一人の当事者であるはずの赤ちゃんの立場がすっぽりと抜け落ちてしまっていたのです。
例えば、電車の中での化粧の是非であれば、それは二者間の問題ですが、授乳問題の当事者はあくまで3人です。おなかを空かせて泣いている赤ちゃんの立場を考えずして議論されるべき問題ではないはずです。
それでは、どうすればこうした「声なき声」に耳を傾けることができるのでしょうか?
必要なのはきっと「想像力」なのではないかと思います。ただ、現実を知らなければ想像すらできません。想像するには、その前提として、この連載で述べてきたようなさまざまな問題や、これらに「声」になりようのない構造があることを知っておく必要があると思うのです。2年半前に始まったこの連載「知ってほしい赤ちゃんのこと」のタイトルも、こうした思いから付けられたものです。
赤ちゃんやお母さんたちがどのような問題に直面し、困っているのか、より多くの方に思いをはせていただくことが結果的に優しい社会につながるのではないかと思います。これまでのご愛読に心より感謝いたします。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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2017.03.05

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この週末は先日もご案内しておりましたように、今年度の周産期学習会としてアピオあおもりで淑徳大学看護栄養学部看護学科の谷口由紀子先生をお招きしました。今回の学習会には、医療・福祉・教育などの関係者だけでなくご家族の方達も参加して下さいました。事前の参加申し込みで150名以上からの申し込みがあり、当日参加の方も併せると170名ほどの大勢の方達がお集まり下さいました。
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谷口先生のご講演の前に行政説明として青森県健康福祉部障害福祉課社会参加推進グループの三上さんから青森県の現状に関してのお話しがありました。本県の医療的ケア児の人数はまだ正確な数字はこれからですが、全国調査で約17000人ほどということなので、人口比では170名ぐらいではないかとのことでしたが、この辺はこれから明らかになってくるのでしょう。
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続いて谷口先生には「みんなで考えよう!青森県の小児在宅の今、未来~医療的ケア児等への相談支援スーパーバイザー養成研究から見えてきたこと~」と題してご講演いただきました。最初に以前、谷口先生がご経験された医療的ケア児のお子さんの経過を通して、NICUから在宅への移行に際して生じうる様々な問題点と、それに関わる訪問看護師の役割をお話し下さり、さらに今回の副題でもある相談支援スーパーバイザー事業に関連して、介護保険であればケアマネージャーさんにほぼ相当するコーディネーターの必要性に関しても解説して下さいました。医療的ケアと言うとどうしても「看護師が必要」となりがちではありますが、喀痰吸引などの行為に関しては然るべき研修プログラムを受講することで職種に関わりなく施行することが可能なので、そうした人材の創出という観点でも、県内全体を見渡すことのできるスーパーバイザーが必要とのことでした。
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お二人のご講演の後の質疑の時間では、今回参加された患者さんのご家族の方達からの生の声も聞かせていただくことができました。
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こちらは学習会終了後の集合写真です。
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懇親会の後には、谷口先生が橋にご興味があるとうかがっていましたので、青森駅横で、昔は青函連絡船の桟橋のあったあたりから青森ベイブリッジの眺めをご案内しました。
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今回の学習会では大勢のスタッフの皆さんにも助けていただきました。谷口先生、県庁の三上さんをはじめ、参加された皆さん、ありがとうございました。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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