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成育科ブログ

2017.07.13

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このところブログのアップが滞っていました。少しさかのぼってみます。
先月末に 埼玉県立小児医療センター を見学させていただきました。この病院は以前は岩槻市にありましたが、昨年末にさいたま新都心に移転してきました。今回はその新病院のNICUを清水正樹先生にご案内していただきました。新病院はさいたま新都心駅と反対側の北与野駅とも直結しており、そのまま歩いて行くことができます。
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NICUは備え付けのパーティションで仕切られ半個室化されており、GCUも収納式でスライドするパーティションで仕切られる構造になっていました。いずれも最近のファミリーセンタードケアを意識した設計となっています。GCUのパーティションは一見すると低そうに見えますが、これは当院で採用している移動式のウォールカーテンとほぼ同じ高さで、意外にこの高さでも余程背の高い男性が覗き込まない限りプライバシーが保たれる絶妙な高さに設計されています。
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こちらもNICUですが、3床が1セットの「島」になっていて、この「島」の中心から互いが背を向けた形になっているので、これもまたプライバシーを保ちやすい設計と感じました。少し離れて見ると「島」の中心の柱が互い違いになっているのが分かります。これはとても通常では思いもつかない設計ですが、海外のあるNICUを参考にされたとお話しされていました。また人工呼吸器にはクローズドループ制御でFiO2を自動でコントロールすることのできる人工呼吸器 AVEA が標準装備されていました。
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こちらはNICUで手術をするための部屋で、この他にも電動で昇降する搬送用保育器や、器材庫には我々では想像もつかないくらいの数多くの機器が常備されていました。特に小児外科疾患や重症新生児仮死に対する低体温療法の件数が非常に多い人口密集地の大規模NICUならではの装備と感じました。
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こちらは隣接するさいたま赤十字病院との連絡通路です。
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これまで埼玉県立小児医療センターはかつての小児病院から、今回の移転によってさいたま赤十字病院と隣り合わせになることで母体救急にも対応可能な万能型の総合周産期母子医療センターへと変貌を遂げました。一口に総合周産期母子医療センターとは言っても、当院のように小児外科のない施設もあれば、外科疾患への対応は完璧だけど、産科医が少人数しかいなくて内科その他の診療科がないので、母体合併症への対応が困難な小児病院型の施設もあります。かつて、昭和の時代に全国各地に小児病院が次々と建設されました。しかし、当時はまだ周産期医療という概念が希薄な時代でもあり、小児病院の多くは街の中心地から遠く離れた郊外に小児病院単独として建設されました。その後、総合周産期母子医療センターが整備されるにともなって産科が併設されても母体合併症への対応が困難な施設は今なお数多く存在します。そろそろ建て替えの検討段階に入っている施設もあるかと思いますが、その点ではこの埼玉県立小児医療センターのあり方は一つの答えとなる施設なのではないかと感じました。

見学後に清水先生とのツーショットです。見学が終わったら日も暮れて外はすっかり夜になっていました。清水先生、ご案内ありがとうございました。
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(文責 成育科 網塚 貴介)

(クリックすると東奥日報連載「知ってほしい赤ちゃんのこと」のバックナンバーへリンクします)

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2017.07.02

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この度、医療と画像の総合情報誌である 月刊インナービジョン2017年7月号 の付録でITvision誌と言う雑誌に、当院NICUで開発したNICU部門システムをご紹介する機会をいただきました。ちなみにこの雑誌の今月の特集は「人工知能は医療に何をもたらすのか ─ AIを知る,考える,活用する / 遠隔画像診断の「いま」を読む ─ 臨床ニーズに応える検査と診断の質の向上をめざして」となっていて、これはこれでとても興味深い内容でした。
記事はネット上にも公開されておりますので、ご興味のある方は是非ご覧いただければと思います。
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ITvision誌No.36~タブレットPCを活用したNICU部門システムの概要と将来的展望
(クリックすると記事にリンクします。)

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図1 NICU部門システムの基本画面 〔タブレットPCに表示される指示確認画面(看護師用)〕

図1 NICU部門システムの基本画面
〔タブレットPCに表示される指示確認画面(看護師用)〕

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図2 NICU部門システムのタブレットPC a:ベッドサイド端末 b:点滴コーナー端末

図2 NICU部門システムのタブレットPC a:ベッドサイド端末 b:点滴コーナー端末

図3 NICU部門システムによる患者認証の流れ(点滴・注射)

図3 NICU部門システムによる患者認証の流れ(点滴・注射)

図4 NICU部門システムによる患者認証の流れ(栄養)

図4 NICU部門システムによる患者認証の流れ(栄養)

図5 母乳パックと空瓶の照合

図5 母乳パックと空瓶の照合

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 図6 NICU部門システムにおける医療安全機能の例 a-1~3):指示入力支援機能 b-1~3):指示入力制限機能 c):患者認証機能


図6 NICU部門システムにおける医療安全機能の例
a-1~3):指示入力支援機能 b-1~3):指示入力制限機能 c):患者認証機能

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図7 バーコードリーダによるイベント登録

図7 バーコードリーダによるイベント登録

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図8 シリンジポンプからの流量情報認証システムの概要

図8 シリンジポンプからの流量情報認証システムの概要

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(文責 成育科 網塚 貴介)

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2017.06.27

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聖隷浜松病院NICUと言えば、日本有数のNICUとして有名ですが、最近新しく建て変わったばかりで、しかもNICUを4床ごとの半個室化することによってご両親の面会時間が増えたと言うファミリーセンタードケアの観点からも注目されているNICUです。浜松まで来たからには是非見学したかったのですが、なかなか時間もなく、なんとかご無理を言って早朝にお時間をいただきご案内していただくことができました。

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ご案内は杉浦先生にしていただきました。
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こちらがNICUの1ユニットです。患者さんそれぞれのスペースがカーテンで仕切られプライバシーが確保される構造になっていました。個々のスペースには安楽椅子も最初から設置されていて、確かにこれならご家族もゆっくりできるだろうなと感じました。
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こちらはGCUです。GCUはワンフロアのようですが、やはりカーテンで仕切られるようになっています。
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こちらは授乳室です。ここもそれぞれ仕切りがあります。
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こちらはファミリールームです。部屋の中にバス・トイレが設置されており、ホテルのようにご家族が部屋の中で過ごすことができるような設計になっていました。
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こちらは主に看取りのためのお部屋のようです。
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NICUの入り口近くには子ども達が遊ぶためのスペースが確保されていました。NICUに入院するお子さん達は当然第一子ばかりではありませんので、ご両親が面会に来るときにはご兄弟も一緒に病院に来ることも多いのは当然のことです。しかし、こうして面会時に上のお子さん達が遊んだりするスペースがないために面会時間が短くなってしまうことはよくあります。何気ないことですが、こうしたスペースをしっかり確保することも病院として患者さんとそのご家族を想う一つの姿勢の現れのように感じました。
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NICU内の廊下には至る所にヘルメットが。やはり防災意識もかなり高いと感じました。
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こちらはスタッフ用の仮眠場所のようです。昔の寝台列車を彷彿とさせるような作りです。
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こちらは聖隷浜松病院の新生児用救急車です。年間もの凄い回数の搬送を行っているとは聞いていましたが、中の装備もかなりの充実ぶりでした。
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研究会の当日のお忙しいところ、早朝からご対応下さった大木先生、杉浦先生、ありがとうございました。こうした施設としての哲学をしっかり形にできるNICUがもっと増えてくれたらと思います。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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2017.06.26

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ブログ更新がしばらく滞っていました。6月の出来事から少しずつアップして行きたいと思います。
6月24日(土)~25日(日)は聖隷浜松病院の大木茂先生が会頭でハイリスクフォローアップ研究会が行われました。
浜松までどうやって行こうか迷いましたが、新青森から新幹線で真っ直ぐ向かうことにしました。新幹線の車窓から富士山が見えないだろうかと期待していましたが、昨年の 静岡県立こども病院で呼吸管理講演会 に続き曇天で、今回は富士山の上の方がちょっとだけ姿を表してくれました。
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浜松駅に到着しました。今回はスケジュールの関係で初日のスキルアップセミナーには参加できず、2日目だけの参加でした。
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初日のスキルアップセミナーと役員会の後の懇親会で大木先生のご挨拶です。
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さて、2日目の朝です。会場は聖隷浜松病院内の大会議室で、300名ほど入りそうな大きな会場でした。
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今回のハイリスクフォローアップ研究会のテーマは「ハイリスク児の教育現場」です。抄録集の大木先生による会頭挨拶にもありましたが、NICUから退院されていったお子さん達にとって就学はとても大きな問題です。NICUの診療やフォローアップに関わる医療従事者にとって、お子さん達が教育の場でどのような時間を過ごしているか、そして教育の現場からみて我々に求められていることを知ることはとても大切なことです。
一般演題に続いて、午後は特別講演会「ハイリスク児の終焉就学就業までのライフステージ別の教育現場を知ろう」と題して、以下の3人の先生にご講演いただきました。
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中でも和久田先生のお話の中で「障害受容・慢性型悲観モデル」として、「障害受容は段階を踏んで『適応』という最終段階はなく、落ち込みと立ち直りを繰り返す。」と言う点は、私自身も大学の講義でもいつも学生さん達にお話ししていた点でもあり、とても共感しました。
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病院内、NICU内だけで診療だけしていたのでは決して知ることのできない教育現場での問題点を知る上でとても素晴らしい、さすが大木先生!というプログラムでした。大木先生、参加された皆様、お疲れ様でした。今回学んだことをこれからの診療にも活かしていければと思った1日でした。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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2017.06.07

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NICUケアワークショップ2017 in Korea その1 
NICUケアワークショップ2017 in Korea その2 
NICUケアワークショップ2017 in Korea その3
と、韓国でのワークショップの様子をご報告してきました。今回のワークショップとSon先生のNICUを見学してひとつ大きく感じたことは、人工呼吸器モードとしての「PAVはまだ死んでいない!」ということです。

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以前、 悲運の人工呼吸器~ステファニー物語 として、日本においてステファニーの定期メンテナンスが切れたことをご紹介しました。ステファニーは日本で唯一、PAV(proportional assist ventilation)が可能な人工呼吸器でした。しかし、日本での販売もメンテナンスも今は終了してしまっています。

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しかし、広い世界の中で、たまたま不運に遭ってしまった日本一国での出来事でしかないのもまた事実です。現にお隣の韓国では新型のステファニーが活躍し、さらに先日のように人工呼吸器のワークショップでPAVに関しての活発な議論もされているのです。

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日本国内では、すでにNAVAを導入する施設も増えて来ており、あたかもPAVは時代遅れのように捉えられている感がありますが(実際、学会の演台でもPAVの発表は当院を除けばほとんどありません)、特殊なセンサーを要するわけでもなく、ランニングコスト的にもNAVAより優れた点は多々あります(本当はもっとたくさんの利点がありますがここでは割愛します)。

それよりも、これからの人工呼吸器の方向性として、恐らくは様々なメーカーからPAVを搭載した機種が登場してくると考えた方が現実的なのではないかと言う気さえします。そして、グローバルでは、これからどんどん改良されたモデルも登場するのでしょう。現に、今や主力の人工呼吸器となっているBabylogVN500にもPAVと似たPPSと言うモードが搭載されています。

こんなことをなぜ突然書き出すのかと言えば、これからしばらくして日本国内でPAVの搭載された新型の人工呼吸器が登場したらどうなるのだろう?とふと思ったからです。今や日本国内のNICUでPAVを主力の呼吸器モードとして使っているのは当院ぐらいでしょう。新型の人工呼吸器にPAVが搭載されたからと、そこで慌ててPAVの勉強を一から始めて上手く使いこなせるのかとても心配です。とはいえ、当院ではまだまだ現役のステファニーも、いくら大事に使っていてもいずれ使えなくなるときが来るかも知れません。日本国内でPAVの臨床経験を積むことができるのもあとわずかなのかも知れません。このPAVに関する経験知がこのまま青森の地で埋もれてしまうのはとても勿体ない気がしています。そんなことを、今回の韓国でのワークショップに参加していて感じました。

と言うことで、当院では新生児科医師を常時募集していますので、ちょっとご興味があるだけも結構ですので、お気軽にご連絡いただければと思います。下のバナーをクリックすると当院のリクルートサイトに移動します。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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東奥日報連載24回目 授乳中の薬剤投与(前編)

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