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成育科ブログ

2016.01.15

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昨日、今年度新規購入したBabylogVN500が2台新たにやってきました。

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昨年のちょうど今頃、 Babylog8000物語 として、当科のBabylog8000plusとの関わりをご紹介させていただきました。

当院のBabylog8000plusは、実はかなり歴史が古く、写真には「4東未 8.9.13」とありますが、これは2008年ではなく平成8年、つまり1996年に購入されたもので、20年のベテラン選手です。私が当院に赴任したのが2000年、NICU開設が2001年で、このNICU開設の際、当院のBabylog8000を現行のBabylog8000plusへバージョンアップして現在まで使用してきました。
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このBabylog8000には浅からぬ因縁があります。まだ青森に赴任するとは夢にも思っていない頃、当時当院に勤務していた先生から突然電話がありました。「今度、新生児用の人工呼吸器を購入する予算が下りたのですが、何かお勧めの機種はありますか?」と言うものでした。当時の青森県知事であった木村守男知事が、当院の未熟児室を見学して下さった際、「県として何かできることはありませんか?」とたずねられ、急きょ予算が下りたのだそうです。

Babylog8000は当時の最先端の人工呼吸器ではありましたが、操作には階層が深めで、また旧バージョンはチューブリークのアラームがうるさくて看護師さんには不人気な機種でした。しかし、トリガー感度は非常に鋭敏で、グラフィックも搭載すると呼吸管理の勉強にも有用であり、何より自分自身がこの呼吸器で勉強したこともあって、迷わずBabylog8000をお勧めしました。

この電話をもらった時にはまさか自分が青森で働いて、この人工呼吸器を自分で使うことになるとは夢にも思っていませんでした。それから4年ほどして急きょ青森に赴任することとなり、以降、かれこれ15年近く苦楽をともに過ごしてきた愛機となっています。

人工呼吸器では、よくバージョンアップによって大化けする機種が時々ありますが、この機種もその一つです。Babylog8000はBabylog8000plusへのバージョンアップに際して、それまで最大の弱点だったチューブリークの補正機能が大幅にアップし、その後に登場した新型機種の追随を長きに渡って許しませんでした。結局、この機種を上回るリーク補正機能を持った機種は、後継機であるBabylogVN500まで現れませんでした。

Babylog8000plusを最初に使ったのは、前任地の北海道立小児総合保健センターの時でした。超低出生体重児のCLDⅢ型でどうにもならないほど機種が増大してしまった患者さんをなんとかしようと、Babylog8000plusをお借りしてPSVを試した時の効果は今でも忘れられません。

Babylog8000plusは今でも超低出生体重児の入院時には第一選択の人工呼吸器で、これは第一にPEEPが0.1cmH2O刻みで設定できること、基本モードがリーク補正機能も含めて極めて正確であることが、その最大の理由です。

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長年連れ添ったBabylog8000plusですがそろそろ20年にもなり、いよいよ後継機にその座を譲る日がきてしまいました。Babylog8000の登場が1989年、私の卒業も1988年とほぼ同期です。「Babylog8000とともに始まり、Babylog8000とともに終わるのかな」の予感通り、今年度一杯で一緒に引退です。万感の思いを込めて、これまで一緒に闘ってきた「戦友」を心から称えたいと思います。永年、本当にありがとうございました。

2016.01.01

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あけましておめでとうございます。

年末に2015年のアクセスランキングをご紹介しましたが、以前、NeonatalCareで連載していた「クセとコツをらくらくマスター 人工呼吸器フル活用マニュアル」の内容を英訳して人工呼吸器の使い方をまとめた英語版ページへのアクセス地域も調べてみました。

英語版ページへの昨年1年間のアクセス地域を世界地図で見てみると米国からのアクセスが圧倒的で、アフリカの一部を除いた世界中からアクセスがありました。総アクセス数は18,231件で、検索でたまたま引っかかって一瞬だけ目に留まるような場合も少なくないとは思いますが、それでもしっかり読んで下さる方が世界のどこかにいるかも知れないと思えるだけでもありがたいと思います。

今年はコンテンツを人工呼吸器の使い方に限らず、もっと幅広い内容をアップできるようにしたいと言うのが今年の目標の一つです。何とか頑張って行ければと思います。
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2015.11.08

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今週末は福岡で「福岡都市圏新生児医療連絡会FMNNジョイントカンファレンス」にお招きいただき人工呼吸管理に関してお話しさせていただきました。福岡は7月にも日本周産期新生児学会で行ったばかりでしたが、今回はちょっとだけ時間もあったので、前回行けなかった太宰府天満宮にも寄ってきました。
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太宰府天満宮はもの凄い人出で、特に修学旅行生なのでしょうか、学生服姿の方もかなりいらっしゃいました。
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おしゃれなスタバも発見。
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観光の後は会場の九州大学病院に移動です。今回の世話人である落合先生に九州大学病院のNICUをご案内させていただきました。総合周産期センターでなおかつ大学病院なのでとにかくなんでもできる病院と言う印象です。極低位出生体重児の症例数は当院と同じくらいとのことでしたが、それに加えて小児外科や先天性心疾患、さらにそれ以外も何でも診療できるそうです。小児科外来のブース数も20以上もあり、それだけ小児科全体としての専門領域が充実していると言うことなのでしょう。ここで研修ができればきっとかなり幅広い研修ができるのだろうなと羨ましく感じました。
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勉強会の後は懇親会も開いて下さいました。人生初の鳥の水炊きはとても美味しかったです。
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落合先生をはじめ、福岡の諸先生、ありがとうございました。

2015.10.28

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学会3日目は先日も「 日本新生児成育医学会でランチョンセミナー対決! 」でもご紹介したように、お昼の教育セミナーで「HFOによる人工呼吸管理~基礎から応用まで」と題して講演させていただきました。

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今回の教育セミナーでは「HFOはなぜ肺に優しいか?」と言う点を中心にお話しさせていただきました。特に強調したかったのは「HFOだから肺に優しいのではない」と言う点です。HFOにも適応があり、またしっかりしたMAPをかけるいわゆる「open lung」を意識した管理をしないと、例えば「HFOは7cmH2O以上で」と言う言葉を鵜呑みにしていると、実際には全然圧が足りなくて肺実質や気道を損傷している可能性を考えなければならないと言う点をお話ししました。
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では実際にどの程度のMAPが適正なのか?と言うことが問題となりますが、その答えの鍵は酸素の使い方にあると考えています。これはCMVにおけるPEEPも一緒なのですが(と言うよりもこのスライドがHFO用に修正しただけです)、大事なのは「酸素濃度を最低限にできるMAPが適正なMAPである」「酸素濃度を上げなければならない時はMAPが十分であることが前提となる」と言うことなのではないかと考えています。これはCMVでも抜管後のnasalCPAPでも考え方は一緒です。ただし、MAPやPEEPは循環との兼ね合いがありますので、「肺の事情」と「循環の事情」は異なるので、実際の臨床では循環動態との相談でMAPが決定されることになります。しかし、「肺には肺の事情がある」と言うことをしっかり意識して管理することがHFOを使いこなす上で重要なのではないかと思います。
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今回の教育セミナーは池田先生のaEEGの発表と同じ時間帯だったので聴衆の皆さんが入ってくれるか心配していましたが、立ち見も出るほど大勢の方が聞きに来て下さってとてもありがたく感じました。今回のお話しが日常臨床に少しでもお役に立つことができればと思っています。
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学会3日目はこの教育セミナーに続いて同じ会場で倫理問題検討委員会主催の「『重篤な疾患を持つ家族と医療スタッフの話し合いのガイドライン』をもっと活用しやすくなるように多職種で話し合おう」と言うシンポジウムがあり、そこで青森から石田さんと野田さん、当院心理士の齋藤さんが参加して下さいました。
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全日程が終了して帰路につく青森組です。
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皆さん、3日間の学会大変お疲れ様でした。

2015.09.03

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先日、ステファニーの修理と部品要求提供を今月末で終了するとのお知らせがアトムメディカルさんからとどきました。とうとう来るべき時が来てしまったか!と言う思いです。
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ステファニーは新生児に対する比例補助換気(proportional assist ventilation;PAV)が可能な唯一の人工呼吸器としてドイツのステファン社で開発され、日本では2002 年10 月からアトムメディカルさんから販売が開始されました。PAVをはじめ、それを支える独自のバックアップ換気機構を備え,さらにHFOや呼吸機能計測も可能であるなど非常にポテンシャルの高い人工呼吸器で、当院の超低出生体重児の長期呼吸管理のほとんどは本機のPAVモードに依存していると言っても過言ではありません。

しかし、開始時にシステムチェックを要する、独自の加温加湿器を有する、回路内の凝結水に弱いなど、本機の使用に慣れないユーザーにとっては使用に際してハードルが高いという一面もあり、わが国では2009 年1 月に販売が終了してしまいました。PAVという、HFOに次ぐ新たな呼吸管理分野を形成し得る可能性を秘めた機種であっただけに国内販売終了は非常に残念な気持ちで一杯でした。

グローバルでは、お隣の韓国も含めて、既に現在我々が使用しているバージョンよりも新しいモデルが使用されており、それらでは上記の欠点のいくつかは改善されています。結果として、日本だけが新生児の人工呼吸管理分野において、PAVの導入では遅れをとってしまったことになります。

PAVの良さは、これは実際に使った経験のない人には恐らく理解できないのではないかと思います。一見、普通の陽圧換気に見えますが、通常のSIMVなどと比較するとはるかに低い最大吸気圧で十分な酸素化を得ることができます。PAVでは比較的CO2が高値になりやすい傾向がありますが、見方を変えると十分な酸素化を維持しながらも容易にPermissive Hypercapniaを実現できる換気モードとも言えます。CLDがあってもPAVにのせておくだけでそのうち良くなってしまいます。

これまでどれだけの赤ちゃんの肺を良くしてきてくれたか!本当に感謝しかありません。今後もステファニーは動く限りは使い続けますが、修理不能となってしまえば、次に故障すれば、それは即引退を意味します。すっかり「おばあちゃん」になってしまったステファニーですが、なんとか少しでも長生きして欲しいと願うばかりです。

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