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成育科ブログ

2013.12.31

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今年も残すところ僅かとなってきました。
昨日に続き、今年の10大ニュースをまとめてみました。

1位 三上先生が来てくれました!
今年はドクヘリが大きな話題ではあるのですが、実はその前に重大なできごとがありました。後述するように、今年の春から松尾先生、川村先生が国内留学に出ました。ただ、実は彼らの欠員分のあてがない状態で研修の決定を優先させていました。このため、今年の春からの医師体制は当直要員としては4名のみで臨む可能性が高かったのですが、そこに救世主として現れてくれたのが三上先生でした。


彼は今年3月まで八戸市民病院に勤務されていて、昨年の青森県周生期医療研究会の広域搬送に関するシンポジウムでは八戸市民病院の代表として発表されています。ちょうどこの日に初めてお話しする機会があり、そこからこの春の着任となった次第です。この1年を乗り切れたのも彼の助けと頑張りあってのことと本当に感謝感謝です。

2位 松尾先生、川村先生の国内留学


これまでも何度も紹介しましたが、今年の春から松尾先生が倉敷中央病院へ3年間川村先生が神奈川県立子ども医療センターへ2年間の予定で、それぞれ国内留学へ旅立ちました。こうして、若手の研修を最優先にしていかないと、当院のような地方の施設で人材育成するのは難しいと考えています。何とかそれぞれ立派になって帰ってきてくれる日を心待ちにしています。

3位 ドクターヘリによる新生児搬送開始!

今年10月から搬送用保育器を用いたドクターヘリによる新生児搬送を開始しました。現時点で既に約10件ほど八戸市民病院への後搬送を行っています。開始までの経緯はこれまでもこのブログで何度もご紹介してきました通りです。今は後搬送だけですが、こうした体制を組んでおくことによって真の緊急事態に対処できるようにしておきたいと考えています。

4位 三浦先生が仲間入り
この4月から弘前大学小児科から三浦先生が来てくれました。彼は小児科とNICUの兼務でとても大変な日々なのですが、毎日頑張ってくれています。

5位 専属MEさんの配属
同じくこの春からNICUへ専属のMEさんが配属になりました。第一号は矢本さんと言う若手で、毎日のドクターカンファにも毎回ついてくれて、その中でME関連の色んな問題を一緒に考えてくれています。今年の日本未熟児新生児学会では人工呼吸器の精度に関する発表もしてくれました。当科は多種多様の人工呼吸器があり、その他にもNO・脳低温・ドクヘリ&ドクターカー関連等々、とても助かっています。今後、ますますの活躍を期待しています。

6位 新生児聴覚スクリーニングを生理検査の方が実施してくれるようになりました
産科病棟の新生児聴覚スクリーニングを院内で誰が担当するか、これまでなかなか調整が付かず、約1年ほど網塚が全部行っていましたが、今年の2月からようやく正式に生理検査の方が実施して下さるようになりました。これは本当に助かりました!生理検査の皆さん、今後ともよろしくお願いいたします。

7位 新型ドクターカー

従来のドクターカーは設計時点で重装備にしすぎてしまい、加速にかなり難がありましたが、今回は装備も可能な限り軽量化し、車両のパワーも大きくなってとても軽快な走りになりました。酸素と空気のボンベも東京まででも走って行っても大丈夫なぐらい搭載しています。

8位 NICUスタッフの研修
今年はNICUの看護スタッフの研修も積極的に行いました。昨年に続き神奈川県立子ども医療センターの大山先生の元でWHO/ユニセフ母乳育児支援20時間コース研修で2名のスタッフが、また秋からは4ヶ月かけて埼玉医科大学総合医療センターNICUで8名のスタッフが研修させていただきました。年明けには大阪の高槻病院での研修も予定されています。研修先の諸先生ならびにスタッフの皆さんには大変お世話になり、ありがとうございました。医師だけではなく、看護スタッフも一流施設の良いところを学ぶことでNICUとしての水準を更に高いレベルとするように勤めていきたいと考えています。

9位 弘前大学6年生のクリニカルクラークシップ
今年、6月・7月と2ヶ月続けて弘前大学6年生が、小児科とは別にNICU「だけ」でそれぞれ1ヶ月ずつクリニカルクラークシップの実習にきてくれました。これはその前々年の学生さんから「県病の小児科の実習は希望しても倍率が高く、NICUの実習を希望してもなかなか希望が叶わない」とのリクエストから、NICUを小児科から独立させたことによるもので、今年度が最初の年となりました。ちなみにその時の学生さんはこの春から当院の初期研修医として採用されています。きっと近いうちにNICUへ研修に来て下さることでしょう。

10位 新スタッフユニフォーム
昨日のアクセスランキングでも紹介した通り、今年は「NICUにかわいいユニフォームを!」と言うスタッフ達の長年の願いがやっと叶いました。

こうして振り返ってみると色んなことのあった1年でした。そして、色んなことがあっただけではなく、施設として着実に前に向かっていることを実感できた1年であったとも思います。医師の育成・スタッフの養成を通じて組織として「変化」して行くことが、組織としての強さにつながると信じています。ある意味、生物の進化も組織の進化も元のところは一緒のなのかも知れません。また来年はどのように変化していくことができるのか楽しみにしながら来年を迎えたいと思います。来年もまたよろしくお願いいたします。
 

2013.12.30

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2013年も残すところわずかとなってきました。ついこの前、ワシントンのHOTtopicsに行ってきたと思っていたらもう1年経ってしまいました。年をとると1年がますます早くなる気がします。 さて、今年のブログのアクセスランキングベスト10をまとめてみました。

1位 青森県と神奈川県~ブログ「がんばれ!!小さき生命(いのち)たちよ」より
青森県と神奈川こども医療センターとの国内研修での交流をブログ「がんばれ!!小さき生命(いのち)たちよ」でも取り上げられたことをご紹介した記事が今年のブログランキング1位に輝きました。神奈川こども医療センターでの研修は、池田先生から始まり、佐藤先生・松尾先生・寺田先生の短期研修を経て、この春からは川村直人先生が2年間のコースで研修中です。こうした交流を通じ、治療方針の見直しを図ることによって、極低出生体重児の診療成績も大幅に向上しました。今後も更なる交流を通じて人材育成とアップデートに努めたいと思っています。

2位 保育器とコットのカスタマイズ
第2位は当科で使用している保育器とコットのカスタマイズをご紹介した記事でした。下の写真の保育器のどこがカスタマイズしているかお分かりになりますか?

 

3位 NICUにあると便利なもの その2
第3位はNICUにあると便利なものシリーズの第2弾で、狭いNICUでも簡易の個室化を可能にするハードカーテンの紹介記事でした。新生児医療フォーラムのメーリングリストでご紹介したことからアクセス数が伸びたのでしょう。でもこれはとても便利で重宝しています。

 

4位 NICUスタッフ新ユニフォーム!
第4位はNICUスタッフの新ユニフォームの話題です。「うちのNICUにもかわいいユニフォームが欲しい!」と言うスタッフ達の長年の願いがやっと叶いました。未熟児室時代からずっと青いユニフォームでしたが、スタッフのユニフォームの色が変わっただけでNICU全体の雰囲気が柔らかくなった気がします。

 

5位 「ルポ 産ませない社会」を読みました
6位 「ルポ 職場流産」を読みました
第5位と第6位はジャーナリストの小林 美希さんによる2つのルポルタージュです。
「「産めない」のではない。社会が「産ませない」のだ。」
極めて重い事実が綴られています。

 

 

7位以下はこのようになっています。

7位 神奈川こどもで川村先生が頑張っています!

 

 

 

8位 ちいさなちいさなわが子を看取る - NICU「命のベッド」の現場から

 

 

 

 

9位 横浜旅日記~周産期新生児学会

 

 

 

10位 「こどもかぞくまんなか」チームの見学

 

 

 

この1年の総ページビュー数は52,355でした。多くの方々にご覧いただきありがとうございました。また色んな話題をアップしていきたいと思います。来年もまたよろしくお願いいたします。

 

2013.12.27

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明朝から明後日にかけて当院の電子カルテの更新に伴い切り替え作業を行います。1年以上前から医療情報部を中心に周到に準備を進めてきましたが、いよいよその当日が目前となりました。
会議室には所狭しと新システムの端末が並べられています。


今日は仕事納めですが、その後から電子カルテシステム切り替え対策本部で最終確認が行われました。


これまで医療情報部の皆さんは本当に大変だったと思います。切り替え作業の間、丸1日とちょっとの間、電子カルテは使えなくなります。何事もなく無事に乗り切れて当たり前なのですが、とにかく何事もないことを祈るばかりです。

2013.12.21

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先週の木曜日(12月19日)、先月当院へ見学に来て下さった仙台市立病院の千葉洋夫先生にお招きいただき、当院のNICU部門システムのご紹介をさせていただきました。



うちの部門システムは当科オリジナルで、ジャイロさんと言う会社の方と一緒に開発しました。NICUの業務は成人に比べてとても細かく、少なくとも開発当時は既存の大手電カルではとても実用にならず、無理に電子カルテを使おうとすれば診療上のリスクが高まることは誰の眼にも明らかでした。そこで、うちの部門システムでは特に安全機能を最重要視した作りとしました。

患者認証機能は既存の電カルでも当時から可能でしたが、うちのシステムでは処方や栄養に関しても認証できるように設計しました。小さな赤ちゃんを扱うNICUでは注射だけではなく処方や栄養の間違いでも大事故につながりかねませんし、また更に母乳間違いは感染症のリスクもあります。システム導入以降はこうした患者間違いはほとんど見かけなくなりました。母乳認証も今では他のメーカーでもかなり導入されるようになってきましたが、母乳栄養の患者認証機能の実用化は恐らく全国で最も早かったのではないかと思います。

指示入力に際しての安全機能には入力制限機能と入力支援機能があると考えています。入力制限機能とは誤った指示は極力入力できないようにする機能で、例えば混合すると混濁してしまう薬剤を混注できないようにするとか、体重あたりの投与量が極量を超えた時に警告するなどです。うちのシステムでは混注だけではなく、異なるシリンジからでも同一ルートから混注不可の薬剤を入れようとした時に警告を発する機能もあります。

入力支援機能としては、例えば遮光や専用チューブが必要な薬剤の場合やフィルターを通してはならない場合には自動的に指示にそのことが入力されるとか、そのほか、複雑な計算を要する薬剤投与量を自動計算したりすることが可能です。

既存の電カルは医事会計をメインに考えているためか、会計を取りやすくするためにどうしても医療者側がそれに合わせたオーダー入力を個別に行わなければならない部分が多いと感じています。この点に関して、当科のシステムでは基本的に医療者は自分たちの仕事をしているだけで、そこから必然的に発生した指示や記録を自動的に拾い上げることによって、会計のためのオーダー入力を可能な限り不要とすると言う特徴もあります。
例えば、医師が人工呼吸器の指示を入れたと言うことはその患者さんは人工呼吸器(と酸素)を使用している訳ですから、それはそのまま処置の会計に飛びますし、また、看護師さんが浣腸を実施すれば、その記録から浣腸の会計を発生させると言う仕組みです。

当科のシステムを開発してからかれこれ8年の歳月が流れましたが、こうした機能に関してはまだまだ最先端であるとの自負があります。NICUで働く側にとっては部門システムは必須と思いますが、その導入には予算も必要ですので病院側の理解が必須です。NICU部門システムの必要性を院内で訴えて、それが何に役立つのか?と問われた時、最優先されるのは医療安全のはずです。このことを最優先することによって病院側にもその必要性が認められ、そこで初めてさらに付加的な診療水準の向上や入力に際しての労力軽減の点でも現場が恩恵を受けることが理想的なのではないかと考えています。願わくばこうした部門システムが全国一律に導入が認められる時代を目指したいと思っているところでもあります。

講演の後は町中に繰り出して懇親会を開いていただきました。
途中、光のページェントがとても綺麗でした。

懇親会後の集合写真です。若手の先生方と多くの研修医の皆さんがたくさんいてとても羨ましかったです。千葉先生、ありがとうございました。

2013.12.15

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昨日は青森市内で青森県周生期医療研究会がありました。この会は年に1回、県内の周産期医療関係者が一堂に会して色んな発表を持ち寄ります。


11/14の記事でプログラムの紹介をしましたが、当科からは3題の一般演題と特別企画「超早産:22~23週への対応」では網塚が本県における問題点を述べました。うちからのトップバッターはNICUスタッフの鹿内さんで、「早産児における早期発達支援~あすなろ医療療育センター理学・作業療法士との協働~」に関して発表しました。当科では同じ青森市内にあるあすなろ医療療育センターの理学療法士さんand/or作業療法士さんに毎週水曜日にNICUまで来ていただき、入院中の赤ちゃんの姿勢とか筋緊張とかの評価をしていただき、それを実際のケアに反映させると言う取り組みをしています。この日は発達外来と同じ日でもあり、NICUラウンドが終わったら外来で色んな相談をさせていただいています。

スライドはラウンドで使用するアセスメントシートの活用の仕方を紹介しています。

次は伊藤先生が「産褥入院期間の短縮が新生児管理に与える影響について」報告してくれました。当院では2011年から産褥入院期間を自然分娩の場合、従来の6日から4日へ短縮されましたが、特にNICUに赤ちゃんが入院した場合にお母さんの母乳分泌がその影響でどうなったかを調べてくれました。かなりの分量だったので相当大変だったことと思います。

池田先生からは「ドクターヘリによる搬送用保育器を用いた新生児搬送 ~本格的な運用開始の報告~」をしてもらいました。これまでもあちこちでドクヘリ準備の発表はしてきましたが、実運用の発表は今回が初めてです。池田先生のスライドの方がかなり分かりやすい印象でした。
ドクヘリは有視界飛行のため日没までしか飛行できません。このため出迎え搬送をするには準備時間、往復の飛行時間、搬送元への滞在時間などをこれまでのシミュレーションから考えると、日没の約2時間半前までに第一報がないと間に合わない計算となります。特に冬場で日没時刻が早い時期は午後2時でもギリギリとなり、その辺を今回の発表では強調していました。

特別企画「超早産:22~23週への対応」では、在胎22~23週児において看取り例が多い現状とその背景に関して新生児科からの視点で述べました。本県では超低出生体重児のほとんどが母体搬送され当院で治療を受けており、また当科の極低出生体重児の診療成績はリクルートページでも紹介しているように全国でもトップクラスなのですが、それなのに本県の新生児死亡率はなかなか良くならないと言う矛盾を抱えています。理由は在胎22~23週における看取り例の多さにあります。看取りの是非や倫理的なことは別として、まずはこのことを県内の周産期医療関係者に広く認識してもらうことが先決で、実際に現場で起きている事実に向き合わなければ対策の取りようがないと言うのが今回の企画意図です。

なかなか統計上は良くなったように見えない本県の新生児医療ですが、こうした看取り例を除いた超低出生体重児の死亡率の推移を見ると、現在では県全体として数%にまで改善してきています。産科の先生方とも共通認識を持ち、今後もまた少しでも本県の周産期医療の改善に努めることができればと思います。

会の終了後は、今回の研究会で新しい出生前遺伝子検査に関して弘前大学医学部生と弘大祭の来場者に対する意識調査の結果を報告して下さった弘前大学医学部の学生さんをさそって二次会をしました。

最近の学生さん達は考え方がしっかりしていていつも驚かされます。
彼ら・彼女たちの若い力が活躍する時が待ち遠しいです。

 

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