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成育科ブログ

2015.03.31

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今年度も間もなく終わり、新たな年度を迎えます。今年も多くの方が当院を去って行きます。先日はNICUの送別会でした。今回は医師では、伊藤裕也先生が予定通り神奈川県立こども医療センターへ国内留学へ、今年1月から東京の都立墨東病院から3ヶ月間当科で主に人工呼吸管理の研修に来て下さっていた田中広輔先生が東大病院へ、また当院研修医として昨年秋から約半年近くNICUで研修してくれた田中龍彦先生が五所川原市のつがる総合病院へ、それぞれ異動となります。また3名の看護師さんの異動に加えて、総合周産期母子医療センター情報室で保健師としてご活躍いただいた佐藤さんも定年延期の期間も切れたことからご退職されることになりました。
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横浜に行くことになる伊藤先生へはSuicaがプレゼントされました。Suicaは青森ではなかなか使う場面がないので(使えなくはないですがチャージする場所がほとんどありません)、伊藤先生も持っていなかったそうです。横浜に行って田舎者と馬鹿にされないように使いこなして下さい。
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ちょっとピンぼけですが送別される3先生です。
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伊藤先生の国内留学は1年の予定で、来年できれば交代で神奈川県立こども医療センターに研修に行って欲しい三上先生とのツーショットです。
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こちらは周産期情報室で頑張って下さった保健師の佐藤さんです。佐藤さんには総合周産期母子医療センターと地域とをつなぐ架け橋として長らくお世話になりました。医療機関でできることには限りがあって、佐藤さんのような存在がいてこそ、地域でのお母さんへの支援が可能となります。また「 小さく生まれた赤ちゃんとそのご家族のつどい 」では何度もくじけそうになりながらも、ここまで大きく育てて下さいました。4歳未満と4歳以上の年2回ペースを確立して下さったのも佐藤さんのご尽力の賜物です。
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小児科外来の磯嶋さんも今年で退職されることになりました。総合周産期母子医療センター開設当時からNICUで働かれた後、小児科外来へ移られた磯嶋さんですが、個人的には発達外来で大変お世話になりました。磯嶋さんを慕って kamekai の皆さんが花束を持ってきて下さいました。
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一方、伊藤先生と交代で神奈川県立こども医療センターでの2年間の研修を終えた川村先生がいよいよ復帰されます。先日はNICUまで挨拶に来てくれたので、早速、池田先生が病棟を案内していました。川村先生の 神奈川県立こども医療センターでの卒業講演 の様子は豊島先生のブログでご紹介されていましたね。神奈川での2年間の研修の成果を期待しています。
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皆さん、働いた期間はそれぞれですが、本当にありがとうございました。
それぞれの新天地でのご活躍を期待しています。

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2015.03.19

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東奥日報夕刊の連載「知ってほしい赤ちゃんのこと」は今週が13回目です。今回は前回に続いて我が国の少子化対策に欠けていると常々感じている点に関して述べさせていただきました。言いたいことは本文に書かせていただきましたので、是非、ご覧いただければと思います。
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以下、13回目の原稿です。

以前、「出産年齢の上昇の原因は女性の側だけにあるわけではない」と述べました。これまでお読みいただいた方には、その答えが分かってきたかと思います。

一言で言えば、若年世代の経済・雇用環境の脆弱化やマタニティハラスメントの横行もあって、若いうちに子どもを持てるような社会的環境を整えることができなかったのが主因でしょう。

最近、首都圏を中心とした待機児童が問題視され、その解消が少子化対策の中で論じられています。特に核家族の多い都市部で大きな問題であることは論をまちません。しかし、これが少子化対策の中心として語られるのには、ちょっと首をかしげてしまいます。

仕事と子育ての両立は微妙なバランスで成り立っていて、そこに何らかの「非常事態」が発生すると一気に崩れます。前回紹介した子どもの入院付き添い問題も、子育ての「非常事態」への支援の問題の一例に過ぎません。この他にも
生まれてきた子どもに障がいがあったらどうなるのだろうか
親が失業したら育てて行けるのだろうか
と不安は尽きません。一般的に少子化対策と言った時、こうした家族にとっての「非常事態」への対処があまりにも手薄と感じます。

早産児のお母さんから、「あと1か月で職場復帰するように言われているが、保育所に入れても大丈夫ですか」と度々聞かれます。いつから保育所に入れてよいか明確には言えませんが、免疫機能が未熟なお子さんをNICUから退院後すぐに保育所にというのも心配です。しかし経済事情も各家庭で異なるので、一律に「乳児期はダメです」とも言えません。こうした時は「仮に早く職場復帰して保育所にお子さんを入れたとして、頻繁に風邪を引いて入退院を繰り返すかも知れません。その時、お母さんは付き添わなければなりませんが、それでもお仕事を続けられる職場ですか?」と尋ねます。冷酷かもしれませんが、無理をして職場に戻っても、お子さんが入退院を繰り返しては結局後悔するでしょう。ましてそのために職場に居づらくなってしまっては、何のために早期復帰したのかさえ分からなくなってしまいます。

こうした現状を間近で見ていると、わが国の少子化とは、女性あるいはカップルが自分自身の人生を生きていく上での「危機回避の結果」と言っても過言ではない気がしてなりません。

共働きの家庭にとって保育所は「あって当然のインフラ」です。これがないのは水道や電気がないようなもの。でも、水道と電気だけがあっても、そこに警察や消防がなければやはり住めません。危機に対処できないところには住む人はいないのです。

待機児童問題の解消は少子化対策としては最低限の対策です。これが議論の中心になっていること自体、危機的ではないかと思います。赤ちゃんが減ると結局、後になって社会全体が困るのに、どうしてもっと安心して子育てできる環境を作り出せないのでしょうか?

この連載でなぜ少子化の問題を取り上げるのか?それは子どもや子育て中のお母さんがこの日本社会の中で守られているとはとても思えないからです。社会が優しくないのに、そんなに都合良く子どもが増えるわけがありません。少子化対策と言うのなら、もっと根本的なところから見直すべきではないのか?こうした思いから、現状を少しでも多くの方に知っておいていただきたいと思っています。

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2015.03.08

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昨日、平成26年度厚生労働科学特別研究事業「持続可能な周産期医療体制の構築のための研究」の第2回公開研究会が東京で開催されたので参加してきました。これまでは地域産科医療体制の確保を中心テーマとして検討されて来たそうですが、今回は専門領域間、職種間の「連携」をテーマとし、新生児医療連絡会との共催で開催されました。

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特にトップバッターである関西医科大学小児科の金子一成先生のご発表後の質疑では、全国各地からの新生児科の先生方が次々に発言され、座長の海野先生のご高配もあって予定時間を大幅にオーバーする過熱ぶりでした。

かく言う自分もその一人で、一つは今後少子化の進行により低出生体重児の減少も必至であること、さらにその減少は地方で先行するので、周産期学会や小児科学会の重鎮の先生方は大都会の先生が多いので、恐らくそのことにはなかなか気がつかないのではないか?、そしてそのことが地方と都会での問題意識の乖離を産むのではないかと言う懸念をのべさせていただきました。

もう一つは、議論の途中で当直回数の話になったので、恐らく今回の参加者の中で最も回数をこなしているであろう立場から、なぜ50代半ばにもなって4-5日ごとの当直そしているのか?それは若者を国内留学させるためであることを述べました。ここで、本当はこの十数年で当直回数が1000回に達したこと、今年中に1095回、すなわち当直回数だけで丸3年になろうとしていることを言おうと思っていましたが、言い忘れてしまいました。まあこれはご愛敬です。
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公開研究会の終了後、ちょっと時間があったので神奈川県立こども医療センターの豊島先生と東京駅の居酒屋で久しぶりにゆっくりとお話しすることができました。2年間お世話になった川村先生のこと、春からお世話になる伊藤先生のことはもちろん、その他、色んなお話しをさせていただき、とても楽しいひとときでした。
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豊島先生をはじめ、参加された諸先生、お疲れ様でした。

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2015.03.06

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3月5日(木)に「医療措置必要な我が子 どう育てていけば・・・」「受け入れ施設なく 母苦悩」と題した記事が掲載されました。当院のNICUを退院されたお子さんのお母さん達を現状を取材して下さった記事です。
先日の小児病棟入院中の付き添いに限らず、お子さんが病気や障がいを持った場合のお母さん達の肉体的・精神的負担は計り知れないものがあります。これまでの東奥日報の連載でも述べてきましたが、これに加えて近年は経済的問題も重くのしかかります。これまでの連載でも、女性が働き続ける理由は単なる「女性の社会進出」で片付けられるようなものではなく、夫婦二人が働くことが収入面でも、またあるいはどちらかがリストラされた場合に世帯として無収入にならないためにも、そうした必要に迫られて「働かざるを得ない」状況であることを述べてきました。
それはお子さんに障がいがあっても同じことです。しかし、健常児であれば当たり前の保育所も医療ケアを要するお子さんとなると突然、そのハードルは上がります。
そろそろ小児医療も福祉も子どもに関わる全ての制度が、かつての専業主婦を前提としたものから、共働きを前提とした制度へ大きく舵を切り直さなければならない時期にさしかかっているのではないかと考えています。
Kamekai記事 (Custom)

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2015.03.05

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東奥日報夕刊の連載「知ってほしい赤ちゃんのこと」は今週が12回目です。今回は今回は小さなお子さんを持つご家族に日々接している立場から、お子さんが入院した際の家族の付き添いの問題に関して述べてみました。このことは昨年1月に 朝日新聞のオピニオン欄に投稿させていただいた内容の延長線上にあります。少子化対策と言うのなら、こうした家族にとっての「リスク管理」にももっと配慮があっていいのではないかと感じています。こうしたことは私たち医療従事者が訴えてもなかなか相手にされないところがあります。是非、当事者である患者さんのご家族からもどんどん「生の声」を挙げていただきたいと思っているところです

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以下、12回目の本文です。

これまで比較的一般的な観点からわが国の少子化の背景をご紹介してきましたが、今回は小さなお子さんを持つご家族に日々接している立場から常々感じていることを述べたいと思います。

働きながらの子育ては本当に大変なことと思います。仕事の時間と保育所のお迎えの時間との調整など、日々の生活は絶妙なバランスの上に辛うじて成り立っている場合も多いでしょう。お子さんが熱を出したりするとさらに大変です。病児保育の整備もまだまだですし、ましてや入院にでもなれば小児科病棟への付き添いが大抵求められますので、そうなると家族の誰かが仕事を休まなければなりません。

お子さんが入院すると家族が付き添うのはごく当たり前と思われがちです。しかし、保険診療では小児であっても家族の付き添いは「不要」という建前になっていて、あくまで「家族の希望」として扱われていることをご存じでしょうか? 一般的な小児看護体制では看護師1人あたりの夜勤担当患児数は10人を超えます。同じく子どもを預かる保育所と比べてみると1歳未満の場合、保育士1人あたりの乳児数は3人まで、3歳以下でも6人までと法律で定められています。病院の看護体制がいかに手薄かはご理解いただければと思います。さらに病児なのですから「付き添い不要」が非現実的であることは誰の眼にも明らかです

問題は、小児看護の建前と現実の矛盾にあります。「家族の希望」と言いながら、実のところ子どもの看護は主に母親の付き添いに依存しています。しかも、この問題は建前上「問題自体が存在しない」ことから、これまで議論されることすらありませんでした。

雇用環境が不安定化する中、働くお母さん達にとって子どもの入院に付き添うことは、時に失業と背中合わせとなります。お子さんが頻繁に入院することになったために退職せざるを得ない状況になったお母さん達も実際にいらっしゃいます。ましてやお子さんに障がいや疾患があって入院が長期にわたる場合のご家族の負担は想像を絶するほど大きなものになります。

女性の就業率の上昇は単なる「女性の社会進出」ではなく、経済的な不安定さからやむなく働きに出ている側面が強いとお伝えしてきました。この点から考えると、付き添いに伴うお母さんの失業は世帯収入の減少につながりますし、シングルマザーなら生活基盤の喪失を意味します。これが少子化対策を進めている国の現実とはとても思えないのです。

建前上、付き添いが不要となっているからと言って病院側ができることは多くはありません。実際にご家族に付き添っていただけないと、一般的な病院では安全な看護はまず不可能でしょう。

子どもが入院する時ぐらい親がいて当然」。それはもっともなことで、本来は働くお母さんと言うよりも「子どもの権利」の視点からも、お母さんが職場になんの気兼ねもなく入院に付き添える社会が望ましいことは言うまでもありません。しかし、それを許さない雇用・就労環境が日本社会の中に厳然と存在しているのも事実です。現状は建前との狭間にご家族達を押し込んでしまっているのです。

こうした状況を少しでも緩和しようと、県病では一昨年から、付き添いなしで看護できる小児の病室を1室だけですが常備しています。ただし、長期入院の患者さんが中心で、現状ではとてもすべてのお子さんに対処するだけのキャパシティはありません。それでも、実際にご利用されたご家族はもちろんのこと、こうした病室を用意してあること自体が、特に長期入院の可能性のあるお子さんをお持ちのご家族にとっての安心につながっているとの声もお聞きしています。こうした対策が各地で拡がってくれれば、少しは子育て中のお母さん達にとっての朗報となるのではないかと思いますが、いかがでしょうか?

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