ここから本文です

成育科ブログ

2015.11.30

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark

週末の11月28日(土)は第30回秋田県周産期・新生児研究会にお招きいただきました。先月に盛岡で開催された第60回日本新生児成育医学会の2日目に「少子化の進行が及ぼす新生児医療体制への影響は?~何が起こる?何をしなければならないか?」と題したシンポジウムが開催されましたが、今回の秋田ではこのシンポジウムの内容を日本で最も出生数低下が激しい秋田県の問題として考えたいとの秋田赤十字病院新生児科の新井浩和先生からのご依頼でお話しさせていただくことになりました。

秋田県は青森県の隣県ではありますがこれまでなかなか行く機会が少なく、また奥羽本線から真っ直ぐ行けることもあって意外にも今回が「初こまち」になりました。
IMG_4316 (Custom)
秋田駅に到着すると早速あちこちで「なまはげ」がお出迎えしてくれます。
IMG_4321 (Custom)
IMG_4327 (Custom)

会場に到着です。
IMG_4326 (Custom)
ちょうど一般演題の最後が新井先生による秋田県における新生児医療の現状に関するご発表だったので興味深く拝聴しました。これまでも定期的に県内施設へのアンケートを繰り返されているそうで、秋田県でもどんどん集約化が進んでいることが示されていました。
IMG_4323-2 (Custom)

今回のタイトルはシンポジウムとほぼ一緒で「少子化の進行にともない新生児医療はどう変化するか?~人口動態統計による低出生体重児将来簡易推計から~」と題して発表させていただきました。
スライド1 (Custom)
基本的に人口動態に関して将来起こることは、この我が国における出生数の推移からかなり正確に推計することが可能です。
スライド2 (Custom)

以下の発表内容は 盛岡での少子化シンポジウム とほぼ同じなので内容は下線部をクリックしてご覧下さい。

content[1]2 (Custom)

秋田県と青森県は隣県同士であり、出生数の減少率もワースト1位2位のツートップの県です。間もなく訪れる少子化の波に飲み込まれないよう、今から連携しながら将来に対する対策を考えて行ければと思っています。新井先生並びに秋田県の諸先生、ありがとうございました。

2015.11.22

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark

先日もご紹介しましたが、11月19日(木)のスーパーJチャンネルABAで 「続・赤ちゃんを救え〜助けられるようになった小さな命」 として特集して下さいました。これは 12年前の2003年には青森朝日放送(ABA)が特集して下さった「赤ちゃんを救え」 の続編になります。
赤ちゃんを救え1 (Custom)
先日、 当院まで取材に来て下さった落合アナ がレポートして下さいました。冒頭でいきなり12年前の写真が登場します。当時はまだ43歳でした。やはり我ながら若かったな~と言う感じです。
赤ちゃんを救え2 (Custom)
赤ちゃんを救え4 (Custom)

青森県の周産期死亡率は全国最下位レベルから、今や5年平均値で上から9位にまで上がってきています。本県の場合、周産期死亡・乳児死亡の多くが超体出生体重児によってその多くが占められていると言う特長があるため、県全体で周産期死亡率・乳児死亡率の改善に取り組んできました。特に神奈川県立こども医療センターへの国内留学により、近年はかつて多発していた脳室内出血や消化管穿孔例もほとんどみることがなくなるまでに短期予後は改善していますが、一方、それでも何らかの後遺症を残すお子さんは決して少なくありません。
赤ちゃんを救え5 (Custom)
赤ちゃんを救え6-2 (Custom)
赤ちゃんを救え7 (Custom)
今回の特集では患者さんとして石田さんが取材に応じて下さいました。石田さんのお子さんは在胎23週で出生しました。現在、あすなろ療育福祉センターや青森盲学校でのリハビリ・訓練をされていて、今回の特集ではかなり詳しく紹介されていました。「大丈夫」が口癖という石田さんは、お子さんのために良いことなら何でもやらなきゃいけないと仰っていました。
赤ちゃんを救え7-3 (Custom)
赤ちゃんを救え7-4 (Custom)2

石田さんのお子さんに限らず、小さく生まれて何らかの後遺症を残すお子さんは決して少なくありません。特に超体出生体重児の場合、様々な障がいが様々に組み合わさることが多く、必要な支援もそのお子さんひとりひとりで異なります。しかし、助かった命のその後は、現状ではその負担は全て親御さんに丸投げしてしまっているのが実情です。

今回の取材では「助けっ放し」と言う表現をあえて使いました。青森県の周産期医療・新生児医療は当時、全国最下位レベルだった各死亡率を何とか改善させようと県を上げて「政策医療」として取り組んできました。現在、その各死亡率は既に全国水準を超えるところにまで達することができました。県や行政としてはそれで万々歳なのかも知れませんが、「政策医療」で助けられた小さな命への支援はまだまだ足りません。この「政策医療」の一翼を担ってきた者として、「助けっ放しの政策医療」を看過することはできないと感じています。今回の特集ではこの点が最も強調したかった点でした。
赤ちゃんを救え8 (Custom)
赤ちゃんを救え9 (Custom)
赤ちゃんを救え11 (Custom)
赤ちゃんを救え12 (Custom)

特に特集の最後に落合アナがまとめの中で働くお母さん達の問題を取り上げて下さいました。障害を持つお子さんお母さんの復職への道は極めて厳しいものがあります。障害があることで保育園探しもままならないお母さん達が数多くいらっしゃいます。在宅医療を要するお子さんの場合にはその難易度はさらに急上昇します。健康なお子さんでさえ待機児童で預け先探しがままならないような世の中ですので、ましてや障がいを持つお母さん達のご苦労は計り知れないものがあります。
赤ちゃんを救え15 (Custom)

こうした現状を目の前にして自分たちが何をすることができるのか?それはまだ手探りの状態ではありますが、少しでもこうしたご家族の力になることを目指して行きたいと思いを新たにした特集でした。落合さん、ABAの皆さん、ありがとうございました。

2015.11.19

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark

東奥日報夕刊の連載 「知ってほしい赤ちゃんのこと」 は今週月曜日が25回目でした。今回も授乳中の薬剤投与に関して述べてみました。

第25回目 (Custom)

以下、本文です。

すべての医薬品には、注意書きとして「医薬品添付文書」があり、約7割には「内服中には授乳を避けるべき」との記載があります。この文書を含め、薬剤を認可しているのは厚生労働省ですが、同じ厚労省からは2007年に「授乳・離乳の支援ガイド」という文書が作成され、そこには授乳中の母親に対して「薬の使用による母乳への影響については、科学的根拠に基づき判断の上、支援を行う」との記載があります。つまり、厚労省としても「医薬品添付文書」と「科学的根拠」との間に乖離が生じていることを認めているのです。

それでは「科学的な判断」とはどのようなものでしょうか?

授乳中のお母さんへの薬剤投与を考える際、具体的には、

①本当にその薬が必要か?
②同じ効果で授乳に適した薬はないか?
③母乳中の薬剤濃度を下げる方法はないか?
④栄養はすべて母乳栄養なのか、混合栄養なのか?

といった点がポイントとなります。
例えば、ちょっとした風邪で病院に行くと、一般的には何種類かの薬を処方されるでしょう。しかし、授乳中の場合、本当に困っている症状を軽くするための薬に絞れば、影響は軽減されます。

赤ちゃんに対する影響で考えると、絶対に使ってはならない薬から、日常的に小児科医が赤ちゃんに投与するような薬もあります。例えば、細菌感染に対して抗生物質を投与する時でも、通常小児に使用可能なものであれば、多少母乳中に分泌されても赤ちゃんへの影響は無視できます。

母乳中の薬剤濃度を下げる工夫が有効な場合もあります。例えば解熱剤は、薬を飲む直前に授乳することで、薬剤の血中濃度が高い時間帯の授乳を避けることができ、次の授乳時にはある程度血中濃度が下がった状態になります。
さらに母乳栄養とは言っても、母乳のみなのか、人工乳との混合栄養なのか、つまり赤ちゃんがどの程度の量の母乳を飲んでいるのかも問題となります。混合栄養で人工乳の比率が高い場合であれば、授乳を絶対避けなければならないものでない限り、薬を内服中のおっぱいをまるで「毒」のように考える必要はないのです。

持病に対する日常的な投薬がある場合などは別ですが、健康なお母さんが風邪などにかかって薬が処方されたとしても、授乳を続けられることがほとんどです。少なくとも「科学的に」授乳可能な薬を選択することは可能なはずです。

そうは言われても、授乳中の方が何かお薬を処方されて、ご自身で判断することは難しいと思います。最近はインターネット上にも代表的な薬であれば、授乳可能かどうかが掲載されています。例えば国立成育医療研究センターは「ママのためのお薬情報」として「安全に使用できると思われる薬」の一覧を掲載しています。また、「あおもり母乳の会」のホームページでも相談コーナーを設けてありますので、是非ご利用いただければと思います。

授乳中の投薬は、処方する医師の側の問題でもあります。私はかれこれ10年近く、弘前大学の医学生に対して新生児の講義をしています。たった2コマの授業ですが、ここで必ず、授乳中のお母さんへの薬剤投与に関しての話をします。すべての薬剤に関して知ることは不可能でも、それぞれが将来選んだ専門分野で頻繁に処方する薬剤に関しては、授乳可能であるかどうかを医師の責任において知っておくべきである。このことを強調しています。

今すぐには無理かも知れませんが、医師もお母さんたちもお互いに薬剤投与中だからと簡単に授乳をあきらめず、授乳中のお母さんへお薬が処方される際には必ず「科学的」な判断が当たり前となる世の中がやってくることを願っています。

参考リンク:
国立成育医療研究センター「ママのためのお薬情報」
あおもり母乳の会ホームページ

2015.11.18

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark

先日、 ABA(青森朝日放送)の落合アナが取材 に来て下さったとご紹介しましたが、いよいよ明日、11月19日(木)のスーパーJチャンネルABAで「続・赤ちゃんを救え〜助けられるようになった小さな命」として特集して下さることになりました。これは 12年前の2003年には青森朝日放送(ABA)が特集して下さった「赤ちゃんを救え」 の続編になります。今日の放送では明日の予告が流れたのでご紹介します。是非、多くの方達にご覧いただければと思います。

続・赤ちゃんを救え (Custom)

IMG_4126 (Custom)

IMG_4127 (1) (Custom)

「続・赤ちゃんを救え」予告動画

2015.11.12

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark

今日は弘前大学医学部で新生児の講義をしてきました。今日は先々週に続いて2回目の講義です。新生児の講義は全部やろうとすると小児科全部と同じだけの各分野に加えて周産期に関することまで含めると膨大になってしまいますので、全2コマではかなりかいつまんだ内容にならざるを得ません。この2コマの講義で毎年欠かさないのが新生児蘇生法と母乳育児に関してです。
IMG_4100 (Custom)

新生児蘇生法は例年、NCPRのスライドを抜粋して講義していましたが、今年はドラマ「 コウノドリ 」が放送中ですので、番組内での動画を早速使わせていただきました。今橋先生、白川先生の蘇生はとても役者さんとは思えないほど手際がよく、いっそ正規の新生児蘇生法講習会の動画教材に登場して下さると新生児蘇生法ももっと盛り上がるような気がしました。
蘇生1 (Custom)

蘇生2 (Custom)

また母乳育児に関しては、医学部の学生が将来様々な分野に進んだ時、「お母さんに投薬するから授乳は止めて下さい」と簡単に言わないで欲しいこと、そして自分の専門分野で頻繁に使う薬剤ぐらいに関しては最低限、授乳可能かに関する知識を持って欲しいことを毎年強調しています。
授乳と薬剤スライド (Custom)

講義の終わりには新生児医療・周産期医療に関する書籍をごっそり持ち込んで、医学生の皆さんにプレゼントしてきました。もちろんコウノドリのコミックも入っています。一人でも多くの医学生の方が新生児医療・周産期医療に関心を持って欲しいと願っています。
books (Custom)

1 / 212

ブログ更新情報

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
2017.06.07
韓国でPAVに思いを馳せる~PAVはまだ死んでいない!
DSC09797 (Custom)
2017.06.06
NICUケアワークショップ2017 in Korea その3
DSC09754 (Custom)
2017.06.05
NICUケアワークショップ2017 in Korea その2
DSC09702 (Custom)
2017.06.04
NICUケアワークショップ2017 in Korea その1
(あいだクリニック予約サイトQRコード)
2017.05.31
「あいだクリニック」の予約サイト
IMG_8400 (Custom)
2017.05.22
千客万来
DSC09613 (Custom)
2017.05.15
青森県西海岸への旅
案内poster_日本語L
2017.05.04
NICUケアワークショップ2017 in Korea
図22 (Custom)
2017.05.01
北海道立小児総合保健センターの思い出
DSC09571 (Custom)
2017.04.30
コドモックル・新飯田裕一先生慰労会
先発抑え (Custom)
2017.04.23
阪神小児循環器疾患研究会in兵庫県立尼崎総合医療センター
小児科学会 (Custom)
2017.04.19
「コミュニティ小児医療」とは?

カレンダー

2015年11月
« 10月 12月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30