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成育科ブログ

2016.03.31

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いよいよNICUの当直も最後となりました。今回が1126泊目となります。NICU開設が2001年4月で、ちょうど丸15年で1126泊ですので、平均で4.86日に1泊の割合で当直をしていたことになります。
当直回数が丸3年 (365日×3年=1095日)に達したのが昨年の8月で、この時点で平均4.79日に1泊の割合でしたから最後の1年はやや減速しましたが、年齢にして40歳から55歳までの15年間としてはなかなかの回数なのではないかと我ながら思います。
不思議なもので4~5日ごとに当直している時よりも、ここ最近のように週一ペースまで落ちてくると、逆に当直が億劫になってくるのが不思議なものです。最後の当直と言うことで大荒れになるのでは?と緊張して臨みましたが、結果的には久しぶりにとても安静な一夜でした。

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お気に入りの人工呼吸器のステファニーともお別れです。 すでに日本国内でのメンテも終了 しているので、故障した時点で即引退になります。なんとかだましだましで良いので少しでも長生きして欲しいと願っています。
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この15年、本当に色んなことがありました。間もなく総合周産期母子医療センターの10年記念誌が1年遅れで刊行予定ですが、そこで資料集めをしていたら出てきた写真です。2001年のNICU開設直前の写真です。我ながら若かったなぁと思うとともに、この先に色んな苦難が待っていたとは想像すらしていなかった頃でもあります。しかし、この頃から心の中では密かに「日本一のNICUを作る」と言う目標を胸に秘めていました。
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直近3年間における超低出生体重児の診療成績は全国に誇るレベルに達し、MRSAの根絶も達成しました。ただ、そのほとんどはもう次世代の先生方の手によって達成された成果でもあります。しかし、かつて暗中模索であった超低出生体重児の診療の劇的な改善をこの目で見ることができ、わずかながらもその中に加わることができたことは一人の新生児科医として誇りにも思います。

これからはNICUからは引退し、新たに「成育科」として、主にNICUから退院したお子さん達の支援に専念したいと考えています。これまで支えて下さった全ての方達に心から御礼申し上げます。

2016.03.24

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3月23日(水)は今年度のNICUの送別会でした。今回は私(網塚)が新生児科を去り、新たに「成育科」として独立することになったこともあり、NICUスタッフの送別会と一緒に「送られる側」としての参加となりました。
最初は病院を辞めるわけでもないので自分自身が送別者に入っていることに戸惑いも感じましたが、考えてみるとこれまでの15年間、一緒に支えてきてくれた仲間達にお礼を述べなければならないと思い直し、当日に臨みました。

今年の異動は看護スタッフもかなりの人数にのぼり、特に今回は長く勤務されていたスタッフの異動が多かったのも特徴でした。
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隣の工藤さんはNICU開設当時からのスタッフで、生き字引のような存在でした。
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こちらは、春から新生児科の部長を引き継ぐ池田智文先生との写真です。
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花束は、青森に赴任当初からずっと一緒にこの道一筋に頑張ってきてくれた小笠原さんからいただきました。
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医局からの記念品は「当直回数1126回 お疲れ様でした」と書かれた日本酒でした。実はこの時点でまだ当直回数は1124回と、あと2回残っていたのですが、このお酒に書かれているので、今更交代もできず、この後の最後のお努めを避けることができなくなってしまいました。
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新部長になる池田先生からの挨拶です。彼の言葉の中で「トップがいなくても動くNICUを目指す」と明言してくれました。これは僕自身がずっと目指してきたことでもあり、県病NICUの哲学はしっかり受け継がれたことを確信しました。
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送別会の記念品です。こんなにたくさんもらうことになるとは思いませんでした。春からの新たな仕事に向けて否応なしに思いを新たにする機会となった気がします。
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これまで一緒に支えてきてくれた仲間達に心からの感謝を込めて、これからの県病NICUのさらなる発展を願っています。

2016.03.20

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年度末のドタバタですっかり更新が滞っておりました。3月中の話題を振り返りながら徐々に更新していきたいと思います。

まずは3月19日(土)までさかのぼりますが、新生児蘇生法でご活躍中の国際医療福祉大学塩谷病院小児科の嶋岡 鋼先生と、筑波大学小児科の斎藤 誠先生にお越しいただき、インストラクターを中心としたスキルアップコースと、午後からは昨年2010年から2015年のバージョンへアップデートされた内容に関するアップデート講習会を続けて開催していただきました。

まずは午前中のスキルアップコースでは嶋岡先生からNCPRの神髄というのでしょうか、いわゆる通常のコースを受講するだけの限界を知った上で、それが日常の繰り返しの学習の中から真に身についたものになると言うことをわかりやすく解説していただきました。
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講義の後に実際の人形を使った実習が始まるのですが、これはあくまで通常のAコースではありませんので、あくまでどうやって受講者に理解を深めてもらうかということに主眼が置かれます。しかし、嶋岡先生と斎藤先生ではまたお互いにそのアプローチも異なり、それぞれの先生の特徴が非常にわかりやすく、「こうでなければならない」と言う訳ではなく、インストラクターにも様々な形があって良いのだと言うことを学べた気がしました。
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これまでも何度かNCPRの講習会をやってきましたが、インストラクターマニュアルの事例を追うようなことばかりやってきたと反省する機会にもなりました。NCPRのアルゴリズムをしっかり理解し、それをより実践に近い時間経過の中で「即戦力」になるようなNCPR講習を心がけなければと感じました。

午後の部はアップデート講習会で、大勢の皆さんが参加して下さいました。
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斎藤先生は途中で帰られたので、アップデート講習会終了後に尾崎センター長と一緒の記念撮影です。
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こちらは講習会前夜の飲み会後の写真です。
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今回の講習会では様々な気づきがありました。今後の講習会に少しでも活かせることができればと思います。嶋岡先生、斎藤先生、お忙しいところ青森まで駆けつけて下さりありがとうございました。また是非、講習会をお願いできればと思います。

2016.03.17

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東奥日報夕刊の連載 「知ってほしい赤ちゃんのこと」 は今週月曜日が30回目でした。
今回は胎児の「出生前診断」、特に最近話題のいわゆる「新型出生前検査」に関して取り上げてみました。文字数の関係もあって、今回はまずその概要に関して述べてみました。

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以下、本文です。

今回は胎児の「出生前診断」がテーマです。

近年、母体からの採血のみで胎児の染色体異常をある程度把握することができる「非侵襲的出生前遺伝学的検査(noninvasive prenatal testing:NIPT)」が開発されました。一般的には「新型出生前検査」とも呼ばれます。最初に一般報道されたのが2012年なので、ご存じの方もいらっしゃるかと思います。この検査法を巡っては、前回紹介した近年の妊娠・出産の高齢化と共にクローズアップされる一方で、「命の選別につながるのではないか?」との懸念も耳にします。

ヒトの遺伝情報は、身体を構成する細胞核にある染色体という「入れ物」に格納されています。染色体は22対の常染色体44本と、性別を決定する性染色体1対2本の合計46本で構成されています。この検査は、胎児の染色体異常の中でも染色体の本数の異常で、なおかつ発生頻度の高い21番目、18番目、13番目の染色体の数的異常のみを見つけることが目的です。一般的な染色体検査では、白血球中の細胞核にある染色体の本数を直接調べます。それに対し、この検査では母体血中に微量に存在する胎児のDNAの断片量を積算することで、何番目の染色体の本数が多いのかを見つけます。

出生前検査には、おなかに針を刺す羊水検査のように、リスクを伴うけれども確定診断ができるものと、その前段階で羊水検査が必要かどうかの「ふるい分け」を目的としたスクリーニング検査があります。新型出生前検査は、後者のスクリーニング検査に含まれます。2012年の報道では「精度99%」と、かなり正確性の高い検査であることが報じられましたが、あくまで従来のスクリーニング検査との比較であって、確定検査ではない点が重要です。しかも、対象となる妊婦さんの年齢やその他の原因によって、検査結果の正確性に違いが出るという問題もあります。

前回も述べたように、染色体異常は高齢妊娠になるほど確率が高くなります。例えば、21番目の染色体の本数が1本多い21トリソミー(ダウン症候群)の場合、20歳代の妊婦さんでは約1000分の1の確率ですが、40歳代になると約50人に1人の確率まで跳ね上がります。年齢による染色体異常発生率の違いは、スクリーニング検査で見分けられる確率にも影響を与えます。この検査を受けて結果が陽性と出た場合、最終的に本当に21トリソミーである確率は40歳代では95%程度と高率ですが、20歳代の方であれば陽性でも50%程度に留まります。
一方、陰性の場合で本当に21トリソミーでない可能性は、40歳代で約5000分の1ですので、確定診断とは言えなくてもかなりの正確さです。こうした背景から、この検査法の対象は、35歳以上の高齢妊娠の方や、超音波検査やその他の胎児診断法で染色体異常が疑われた方などに限定されています。

この検査で陽性になると、確定診断をするためには羊水検査のようなリスクを伴う検査が必要となります。20歳代のように発生頻度がきわめて低い世代の場合、偽陽性例が多くなりますので、結果として羊水検査を受ける人が増えることで、その合併症として流産や早産も増加することへの危惧が、検査対象を絞る一つの理由となっています。

次回は、この新型出生前検査を取り巻く現状や課題などを述べてみたいと思います。

2016.03.01

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昨日アップしたデーリー東北の記事をスキャンしたので再度アップします。

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ブログ更新情報

母子分離軽減 (Custom)
2017.12.07
母子分離軽減のポリシーを英語ページにアップしました
(クリックするとポスターがpdfで表示されます)
2017.12.05
あおもり母乳の会と周産期講演会のお知らせ
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2017.12.04
院内感染対策三病院合同ラウンド
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2017.12.01
NICU小笠原さん送別会
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2017.11.28
韓国周産期学会旅日記その3~ランチョンセミナー本番!
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2017.11.27
韓国周産期学会旅日記その2~pre-meetingと会長招宴
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2017.11.26
韓国周産期学会旅日記その1~釜山大学Yangsan病院
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2017.11.20
新生児蘇生法講習会用Bluetooth聴診器セットの作り方
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2017.11.19
新生児蘇生法講習会Sコース~Bluetooth聴診器セットデビュー戦
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2017.10.29
釧路で人工呼吸管理の講演をさせていただきました
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2017.10.22
平成29年度周産期学習会~みんなで考えよう!青森県の小児在宅医療
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2017.10.16
日本新生児成育医学会in大宮~旅日記

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