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成育科ブログ

2016.05.18

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5月13日から3日間、日本小児科学会が札幌市で開催されました。札幌と言えば小さい頃から育ち、札幌オリンピックをリアルタイムで間近で観戦し、大学まで暮らしたホームグランドのような街です。とは言え、医師として働いてきた期間はすでに青森の方が長くなっており、個人的にはだいぶ遠く感じる街でもあります。
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札幌市の中心の大通り公園にあるテレビ塔と噴水です。冬になるとホワイトイルミネーションがきれいなスポットです。
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札幌市には地下鉄以外に市電も走っていますが、最近、これが環状線として札幌市内を一周するようになった聞いていましたが、確かに駅前通りを三越の交差点からススキノに向かう電車が走っていました。
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札幌での小児科学会とあって、今回は懐かしい顔ぶれにもたくさん出会うことができました。以前、医師が最も足りない頃に一緒に頑張ってくれた吉田先生とも久しぶりに再会できました。隣は現在、札幌医大のNICUの責任者としてご活躍中の小林先生です。彼も若い頃、当院で一緒に働いたことがありました。
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学会2日目の夜は、聖隷浜松の大木先生、熊本市民病院の川瀨先生と、途中から神奈川県立こどもの豊島先生と小林先生が翌日の市民公開講座の打ち合わせを終えて合流してくれました。先日の熊本地震で大変だった川瀨先生の近況をうかがいながら、気心の知れた仲間達と話も尽きずとても楽しいひとときを過ごすことができました。
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学会最終日の午後からは「コウノドリ先生からの伝言」と題した市民公開講座が企画されました。
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まずトップバッターとして、小林先生が「新生児医療とは?」「北海道の新生児医療の現状」を一般市民の方達にもわかりやすくお話しして下さいました。

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次に、ドラマ「コウノドリ」のプロデューサーであるTBSの鈴木早苗さんが、このドラマ作りにかけた思いを語って下さいました。世間的にありがちなスーパードクターが登場するわけでもないけれども、周産期医療そのものがドラマであり、しかし本当のドキュメンタリーでは逆に伝えきれない部分をあえてフィクションとすることによって、役者さんに現実に周産期医療の現場で起こっていることを、ドキュメンタリーよりも正確に伝えることを意識してドラマ作りをされたそうです。ご講演の随所に実際の「コウノドリ」のドラマが流され、そのお話と映像で観衆の多くの方達が涙ぐむと言う、これまであまり経験したことがないほど感動的なご講演でした。

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最後に神奈川県立こどもの豊島先生が登壇し、今回のドラマ作りをサポートするに至った心境と経緯をお話しされました。写真撮影が禁止されていたので、これらのお写真は豊島先生のブログ「 がんばれ!!小さき生命(いのち)たちよ 」からちょうだいしました。

こうした公開講座によってより多くの市民の方に周産期医療に対する関心を持っていただくことはとても重要な取り組みだと思います。それは単にこれから医療従事者を目指す若者のリクルートと言うような側面にとどまらず、実は周産期医療を知ると言うことはこれからの世代の方達がご自身達の人生をよりよく生きるため、そしてより人に優しい社会を作り上げるためにもいろんな意味で大事なことなのではないかと思っています。周産期医療にはそんな大きな力が秘められているのではないか?そんな気持ちにさせられた素晴らしいご講演でした。演者の皆様、ありがとうございました。

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(文責 成育科 網塚 貴介)

2016.05.18

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東奥日報夕刊の連載 「知ってほしい赤ちゃんのこと」 は今週月曜日が32回目でした。
今回は先日、 東奥日報明鏡欄に医療的ケア児のお母さんからの投稿が(2016年4月20日) でもご紹介させていただいたこの明鏡欄への投稿に関連して、医療的ケア児を巡る問題を取り上げてみました。
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以下、本文です。

4月20日付の東奥日報夕刊明鏡欄に「医療的ケア」を要するお子さんのお母さんから「医療的ケア児を受け入れてほしい」と言う投稿が掲載されました。
「医療的ケア児」とは、病気や障がいのため痰の吸引や管を通しての栄養の注入など、医療従事者にしか本来その行為が許されていないケアを要するお子さんたちのことです。
こうした「医療的ケア児」のお母さんが、お子さんの預け先が見つからず、結果として働くことができないどころか、お子さん自身他のお子さんとの交流さえままならないと言うのです。こうした現実を世に訴えるべく勇気を持ってのご投稿には心から敬意を表します。
そもそも保育所に入所できない待機児童が社会問題化している今の世の中ですから、医療的ケア児に限らず、お子さんになんらかの障がいがある場合の保育園探しが困難なことは想像に難くありません。日々の診療の場でも、困っているご家族のお話はよく耳にします。
これまでも述べてきたように、今や共働きが一般化、というより共働きせざるを得ないご家庭が増えており、お母さんが働けないことの経済的不利益は明らかです。
一方で医療費抑制政策の一環として、在宅医療は拡大の方向にあります。在宅医療への支援には訪問看護制度などがありますが、あくまでご家族の負担軽減という観点での制度であり、就労という観点から見直せばあまりにも貧弱と言わざるを得ません。
「医療的ケア」はその名の通り医療行為を含むものですから、本来は医療従事者にしかそれを行うことが許されません。このことが保育園に看護師さんを配置しなければならない理由となり、結果として預け先を確保できない高いハードルとなっています。
ただ、なぜかご家族やご本人には安易と言っていいくらい、それらの医療行為を行う事が認められてしまっています。そうしないと在宅医療が促進できないからなのでしょう。
ご家族による「医療的ケア」を安易に認め、それに依存した家族の過剰な負担を前提とする一方で、ご家族以外の方がこのケアを行うことを公的に認めていない施策そのものに大きな矛盾があり、これこそが問題の根幹とも言えます。
ただし、そうかと言って、例えば保育士さんやその他の方たちがケアを行えるよう安易に範囲を拡大することは、危険を伴う可能性がありますので、そこは慎重である必要があります。
一方、小中学校では「医療的ケア児」に対しての取り組みが徐々にではありますが進んできています。小中学校は義務教育なので、対応せざるを得ないという側面があるのでしょう。逆に保育園や幼稚園は義務教育でないことが対応の進まない原因になっているのでしょう。
ではどうしたらこの「医療的ケア児」の問題を解決することができるのでしょうか? 次回は問題解決への取り組みをご紹介させていただきたいと思います。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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