2014.11.23
今週末は2年ぶりに埼玉医科大学総合医療センターの須賀里香さんをお招きしての nasalDPAP勉強会 を行いました。今回は11月22日(土)の周産期学習会のためにお越しいただきましたが、折角の機会なので前日にNICU内でのご指導をお願いしました。
2年前に来ていただいた頃は、nasalDPAPのプロングによる圧迫を恐れるあまり、プロングではなくマスク装着の多かった当院でしたが、
「本来nasalDPAPはプロングで行うもの」
「マスクだから安全と言うことではなくプロングの正しい装着が重要」
「装着だけではなく、体位・固定も含めた総合的な視点が重要」
と2年前に須賀さんにご指導いただいてから、このことに気をつけながら固定法の見直しを図ってきました。ただ、この2年間で元の状態とは言わないまでも、少しずつこうした指導が崩れているのでは?との心配から今回お越しいただきました。
まず、現在実際にnasalDPAP中の赤ちゃんへの固定法を見直していただきました。2年前に来た時とは全然違って、とても良くなっているとお褒めの言葉もいただくことができました。
次に翌日の学習会の内容を一足早く講義としてお聞きしました。新生児の鼻腔・口腔内の構造と呼吸の仕方が成人とどう違うのか?、プロングの選択と装着方法、頭にかぶせるボンネットの装着方法、体位の取り方等々、かなり細かな部分まで教えていただき、ボンネットの装着方法は実演もして下さいました。
ここでこの日は一旦終了し、夜の部であれこれ呼吸談義に華が咲きました。
翌日の11月22日(土)は朝から周産期学習会となります。県内外から沢山の看護師さんを中心に参加していただきました。
前座で「早産児の人工呼吸管理」に関してお話しさせていただいてから、須賀さんの講義に移ります。
ちなみにこれは、人工呼吸器の基本構造を理解してもらうために手作りした「人工呼吸器モデル」です。
メインの須賀さんのお話が始まります。
nasalDPAPの基本はプロングであることが強調されています。
須賀さんとNICU前で集合写真です。
須賀さんによると、今回のお話しはnasalDPAPが開発された際に本来想定されていた使い方そのものなのだそうで、国内に急速にnasalDPAPが拡がる中で各施設で我流が生まれては様々な問題が発生してしまったような気がします。こうして、常に自施設で行っていることを客観的に評価し修正していくことこそが、その施設の治療水準向上につながるものと思います。nasalDPAPは全国どこでも使われていますので、須賀さんの今回のお話はもっと多くの施設の方達に聞いていただきたいと感じました。
須賀さん、遠路青森までお越し下さいましてありがとうございました。