2015.03.06
3月5日(木)に「医療措置必要な我が子 どう育てていけば・・・」「受け入れ施設なく 母苦悩」と題した記事が掲載されました。当院のNICUを退院されたお子さんのお母さん達を現状を取材して下さった記事です。
先日の小児病棟入院中の付き添いに限らず、お子さんが病気や障がいを持った場合のお母さん達の肉体的・精神的負担は計り知れないものがあります。これまでの東奥日報の連載でも述べてきましたが、これに加えて近年は経済的問題も重くのしかかります。これまでの連載でも、女性が働き続ける理由は単なる「女性の社会進出」で片付けられるようなものではなく、夫婦二人が働くことが収入面でも、またあるいはどちらかがリストラされた場合に世帯として無収入にならないためにも、そうした必要に迫られて「働かざるを得ない」状況であることを述べてきました。
それはお子さんに障がいがあっても同じことです。しかし、健常児であれば当たり前の保育所も医療ケアを要するお子さんとなると突然、そのハードルは上がります。
そろそろ小児医療も福祉も子どもに関わる全ての制度が、かつての専業主婦を前提としたものから、共働きを前提とした制度へ大きく舵を切り直さなければならない時期にさしかかっているのではないかと考えています。