2016.06.26
先日もご案内させていただきましたが、この週末は第2回東海小児呼吸管理懇話会として名古屋第二赤十字病院新生児科の田中太平先生のお招きで人工呼吸管理に関して講演させていただきました。
名古屋第二赤十字病院と言えば光環境にこだわった新たなNICU作りでも話題となった施設でもあり、一昨年、見学させていただきました。
この時の訪問記でもご紹介しましたが、名古屋第二赤十字病院新生児科の田中太平先生は、かつて埼玉医科大学総合医療センターで故小川雄之亮教授の元で国内研修させていただいた時の兄弟子にあたる先生でもあります。

(故 小川 雄之亮教授追悼祈念業績集・文集より)

(埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター開設時の集合写真より)
田中先生とは入れ替わりになってしまい、一緒に働くことはありませんでしたが、田中先生の転勤後も「寝ないで真夜中も働き続ける先生」として伝説となっていました。
会場には約120名ほど大勢の方が近隣各県からも参加されていました。第2回の研究会としては凄い参加者数に驚きました。
内容は毎回ほとんど同じなのですが、以前、人工呼吸管理のまとめをこのブログにもアップしてありましたので、以下にまとめておきます。
早産児の人工呼吸管理Part1
なぜ大人は息を止めてもSpO2が下がらないのに早産児はすぐに下がってしまうのでしょうか?
早産児の人工呼吸管理Part2
なぜ早産児の無呼吸発作にnasalCPAPが効くのでしょう?
早産児の人工呼吸管理Part3
「肺にやさしい人工呼吸管理」とは?
早産児の人工呼吸管理Part4
適切なPEEPの設定は? 鍵は酸素の使い方に!
早産児の人工呼吸管理Part5
早産児の人工呼吸管理におけるFRCと自発呼吸・肺リクルートメントとの関係
早産児の人工呼吸管理Part6
VGの位置づけとPAV・NAVAとの関係
さらに 昨年の日本新生児成育医学会のランチョンセミナーでの講演 とも重なりますが、HFOに対する考え方、特にCLDに併発した持続性肺気腫に関する考え方のまとめもアップしておきます。
懇話会の後の懇親会です。
人工呼吸管理に関する講演も、この最近だけでも昨年の盛岡で開催された日本成育医学会のランチョンセミナーを始め、福岡、横浜、静岡、再び横浜、そして今回の名古屋ととても頻繁にお招きいただいており、本当にありがたく感じています。しかし、この春からはNICUを去った身でもあり、こうしてお話ししている中でも次第に「実戦感」が薄らいできている自分がいることに気がつき始めてもいます。新生児の人工呼吸管理のお話しもそろそろ終わりかな?とも感じた1日でもありました。
貴重な機会を頂戴した田中先生ならびにご参加して下さった皆様、ありがとうございました。
(文責 成育科 網塚 貴介)