2017.04.23
この週末は 兵庫県立尼崎総合医療センター 主催の第18回阪神小児循環器疾患研究会にお招きいただき早産児の人工呼吸管理に関してお話しさせていただきました。
兵庫県立尼崎総合医療センターは尼崎市およびその周辺地域をカバーし、小児医療においてはその背景人口は青森県の人口を上回る地域における三次医療機関です。NICUだけではなく専任スタッフを有するPICUもあります。
病院の入り口には「ザトペック投法」でも知られる往年の大投手 村山 実氏の銅像もありました。
研究会には医師の他、看護師さんなどのスタッフの方もいらっしゃっていました。特に今回は循環器疾患研究会なので、小児循環器の先生が多数参加されていました。NICUを卒業して1年になりますが、新生児の人工呼吸管理に関してこうしてお話しさせていただけるのは本当にありがたいことだと思います。
よりによって「阪神」の研究会にこのスライドはなかったと少々反省です。(^^;)
研究会後の懇親会では、今回は小児循環器の先生がいらっしゃったので、小児循環器疾患の患者さんのトランジション(脚注)に関していろいろとうかがってみました。小児循環器領域でも昔に比べて先天性心疾患の予後は改善していますので、遠隔期の問題に関してはいろいろ悩まれているようでした。小児科でも様々な領域がありますが、先天性心疾患、特に複雑な心疾患の術後などでは患者さんが成人期になっても循環器内科の先生がなかなか手を出しにくい領域と思います。こうしたトランジションに関してはこれから確実に問題になると思われます。先日、「 コミュニティ小児医療 」の話題をご紹介しましたが、このトランジション問題もまた将来の小児医療体制の中で考えて行かなければならない課題なのではないかと感じました。すでに成人期に達しているので「小児医療」という言葉の定義もまた今後の課題なのかも知れません。阪神小児循環器疾患研究会の諸先生、ありがとうございました。
注:日本小児科学会「小児期発症疾患を有する患者の移行期医療に関する提言」
研究会の翌日、青森市内の桜はそろそろ満開なので、空港からの帰り道に桜川の桜並木に寄ってみました。この日は快晴で、青空に桜のピンクが映えていました。
(文責 成育科 網塚 貴介)