2019.02.05
先日、県庁障害福祉課の千田さんと当院地域連携室看護師の岩村さんと一緒に、国内でも医療的ケア児への支援体制整備の進んでいる三重県・岐阜県へ視察に行ってきました。まずは、ちょうど昨年の今頃にお邪魔させていただいた三重大学小児トータルケアセンターの岩本彰太郎先生のところへ再びお邪魔しました。岩本先生と言えば、つい昨年末にも青森県医療的ケア児支援シンポジウムの基調講演でご講演いただいたばかりです。
月曜日朝からの視察だったので、前日の日曜日に津に到着です。なんか1年ぶりとは思えないほど久しぶりのような、でも懐かしく昨年のことを思い出していました。
視察前日のお忙しいところ、岩本先生とご一緒に「予習」をさせていただきました。
視察当日の朝の津駅前です。
車で三重大学へ。
午前中から2時間ほど三重県における医療的ケア児への支援体制構築に関してあらためてご説明いただきました。三重県には4圏域あり、そのそれぞれの地域の特徴に応じたネットワーク作りがされていること、そのそれぞれに小児トータルケアセンターが関わりを持ち、そのネットワーク作りの過程において岩本先生ご自身が県内全市町村に出向いてきたこと、そしてこうした動きを三重県が明確に支援してくれていることなどがその柱になるように感じました。医療的ケア児支援に限らず、行政が作る連携図のポンチ絵はひとつ間違うと文字通りの「絵に描いた餅」になりがちです。この連携図通りにしっかりした連携によって県内の医療的ケア児支援体制が作られている過程をまた少し深く理解できたように感じました。
医療的ケア児への支援体制に関しては全国各地で様々な取り組みがなされていますが、都道府県単位レベル全体でしっかりした体制整備がなされているところは決して多くはありません。その中にあって、三重県は岩本先生を中心に県単位としてしっかりした体制整備がされていると感じています。今後、青森県で医療的ケア児支援体制を考える上ではまさに模範となる県であると考えています。1年前の訪問でも、また昨年のシンポジウムでも岩本先生のご講演を聞いていますが、何度も聞いているうちに自分の中での理解度がその度に上がってきていることを実感できる視察だったと感じました。これはやはり自分ひとりではなく、県庁の方や地域連携に関わる看護師さんとも一緒に伺ったのが大きかったように思います。
岩本先生ならびに三重県の皆さん、ありがとうございました!
(文責 成育科 網塚 貴介)