2019.09.22
8月に2日間にわたって行われた青森県医療的ケア児等支援者およびコーディネーター養成研修会に続き、9月には相談支援専門員さんを中心に、保健師さんや訪問看護師さんなど、地域において医療的ケア児への支援を総合的に調整する役割を担うコーディネーター養成のための研修会の演習編が青森県立保健大学を会場に開催されました。
初日は8月の研修会の振り返りとして、愛媛の西村幸さんの講義から始まります。

続いて、すでに青森県内の相談支援専門員で、一昨年の小さく生まれた赤ちゃんとご家族のつどいで情報提供にも来て下さったライフサポートあおば センター長の前中さんからは子どもの発達に関して、相談支援事業所ホットミルクの成田豊さんからは就労も含めて将来への見通しに関してお話がありました。

成田さんは就労支援としてインターネット通販やリサイクルショップ、パソコンの分解など様々な形で関わられています。「出会った人によって差が出てはいけない」と言う言葉が印象的でした。

午後からは、受講者が事前に持ち寄った事例を各グループごとに提示して、初日と2日目の2回分の事例選択をします。西村さんが全体の流れをご説明されています。


今回のコーディネーター養成研修会には、小児科医として雄一、あらいこどもクリニックの荒井宏治先生が受講されました。荒井先生は病児保育にも取り組まれており、今回の事例検討でも事例をご提示下さいました。

初日最後には今年2月に行われた医療的ケア児コーディネーター養成研修会のフォローアップ研修会や今年5月に弘前市で行われたフォローアップ研修会の開催で中心的に活動されている清水さんから、事例から導き出される青森県の課題に関してお話いただき初日を終えました。

研修会2日目は朝から医療的ケアに用いられる医療デバイスについて学ぶため、各デバイスを扱われている企業の皆さんにご協力いただきました。

2日目午後からは再びグループワークが行われ、各グループとも初日よりもより深い議論が行われていたように思います。

養成研修会の全日程が終了し受講者の皆さんが帰られた後、ファシリテーターの皆さんによる振り返りが行われました。次年度以降の開催に向けての反省点を列挙しているところです。

ファシリテーターの皆さんと終了後の集合写真です。

2日間の全日程を終了したらあたりは真っ暗になっていました。日が落ちるのも日に日に早くなっているようです。受講者の皆さん、ファシリテーターの皆さん、8月からの計4日間にわたる研修会、大変お疲れ様でした。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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2019.09.17
11月22日(金)の午後、大阪発達総合療育センターの船戸 正久先生をお招きして災害時における医療的ケア児支援に関する講演会を開催します。
以前もご紹介したように、大阪では普段から小児在宅医療の患者さんが日常の活動の中で把握されており、大阪北部地震や台風21号のような災害時にも平時の延長線上として対処されたとうかがっています。実際に災害に対処されたご活動に関するお話が聞けるのではないかと思います。多くの方のご参加をお待ちしております。

(画像をクリックすると青森県庁のページへリンクします)
(文責 成育科 網塚 貴介)

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2019.09.16
かなり久しぶりの更新です。少しずつさかのぼってアップして行きたいと思います。まずは今年度の医療的ケア児シンポジウムのお知らせです。昨年度に続き、今年度も青森県立保健大学講堂を会場に青森県医療的ケア児支援シンポジウムを開催します。

(画像をクリックすると青森県庁ホームページ内のシンポジウム案内へリンクします)
今回は基調講演として今年2月に視察させていただいた岐阜県の寺澤大祐先生をお招きし、岐阜県における医療的ケア児支援の取り組みに関してお話ししていただきます。また今回のシンポジウムでは県内で実際に医療的ケア児支援に関わられている皆さんから、医療的ケア児の支援者が抱える問題点に関してお話ししていただく予定です。多くの皆さんのご参加をお待ちしております。
(文責 成育科 網塚 貴介)

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2019.09.15
この週末は弘前大学医学部保健学科を会場に第21回青森継続看護研究集会が開催され、「子どもが医療的ケアを受けながら家族とともに安心して暮らすための支援」をメインテーマとした教育講演及び交流集会で「青森県における医療的ケア児支援体制構築の現状と課題」と題してお話しさせていただきました。

青森からJRで弘前駅に到着しました。最近、結構頻繁に来ている気がします。

会場の弘前大学医学部保健学科です。隣の大学病院や研究棟には行ったことがありますが、ここに入るのは初めてです。

講演では、最初に医療的ケア児に関しての大枠をお話しした後、昨年5月に宇都宮市で認定NPO法人「うりずん」を開設されている高橋昭彦先生が放送大学で「共に生きる社会を目指して~「医療的ケア児」をどう支えるのか~ 」をご講演された時の動画と平行してご紹介しながらお話しを進めていきました。

また、今回はこれまでのまとめの意味も込めて、昨年の青森県医療的ケア児支援シンポジウム
でご講演いただいた三重大学小児トータルケアセンターの岩本彰太郎先生のスライド内容や、その他、岐阜県や大阪などの医療的ケア児支援に関する先進地域の取り組み例をご紹介しながら、現在の青森県の取り組みの位置づけなどをお話ししました。

講演に続いて、八戸地域の医療的ケア児が相談支援専門員さんがいろいろご苦労されて保育園に入園するまでの過程を、関係者の皆さんがそれぞれのお立場から発表されました。一口に医療的ケア児の保育園への入園とは言っても、実際に実現に至るまでの過程において様々なハードルがあります。今回のご発表では、各段階におけるハードルが明確に示されたように感じました。今後、同じことを県内で一般化していくための方策を考える上で非常に参考になった事例紹介でした。

研究会終了後に高橋徹先生と弘前大学医学部保健学科の皆さんと懇親会でご一緒させていただきました。今回の研究会では120名以上の参加があり大盛況とのことでした。こうして医療的ケア児のことを取り上げて下さり心から感謝いたします。皆さん、ありがとうございました。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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2019.09.10
これまで永らく「小さく生まれた赤ちゃんとご家族のつどい(以下、つどい)」を4歳未満・4歳以上を年に各1回開催してきましたが、年齢の幅が狭いため参加された皆さんが先輩お母さん達のお話を聞く機会が少ないと以前から感じていました。また、「つどい」も4歳以上の部が小2を上限としているため、それ以上の学年になったお子さん達が参加できなくなると言う問題も以前から指摘されていました。そこで、今年度からもっと幅広い年齢層のご家族に集まっていただくための保護者交流会を企画してみました。

会場の準備中です。通常、これまでの「つどい」は青森市内の元気プラザをお借りして開催してきましたが、今回は平日日中に当院内で、原則お子さんの参加はなしに、保護者の皆さんだけの参加としてみました。

会の最初にこの保護者交流会の主旨と、これまでの「つどい」の歴史に関しても振り返ってみました。

この「つどい」は最初は平成21年から開催しているようで、でも資料はないのですが確かその前にも開催していた頃があったような遠い記憶の中にあります。現在の4歳未満・4歳以上の年2回になったのが平成25年以降のようです。当初は4歳未満の「つどい」を先に開催していましたが、4歳以上のお子さんの方が就学関連の問題があるので早めに開催した方が良いだろうと言うことで、平成26年以降は現在の形のように、夏までに4歳以上を開催して、その後に4歳未満を開催すると言う形が完成しました。

昔の「つどい」の写真をたくさん持ってきました。

昔を振り返った後、参加された保護者の皆さんとの交流会が始まります。年齢層はまだ2-3歳のお子さんから、上は小5-6年生のお母さん達も参加して下さいました。

当日は青森市保健所の皆さんや青森市教育委員会の皆さんも助言者として駆けつけて下さいました。

各グループごとに保護者の皆さんから寄せられた不安や悩みがまとめられます。こうしたお話の中で、やはり年長のお母さん達の言葉はとても重く、我々が言うよりもずっと説得力を持って伝わったと感じました。

交流会の最後には新生児科の三上先生から、小さく生まれたお子さん達が成人になってから以降で注意すべき点に関して少しだけお話ししていただきました。

これまで「つどい」と言うと、どちらかと言えば様々な有職者からの助言が中心になっていた感じでしたが、やはり先輩お母さん達の生の声が聞けると言うのは非常に貴重な機会と感じました。今回はほとんど手探りの開催でしたが、いろんな反省点を踏まえて今後の開催につなげて行ければと思いました。参加された皆さん、ありがとうございました。
(文責 成育科 網塚 貴介)

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