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成育科ブログ

2019.07.01

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ハイリスク児フォローアップ研究会はNICUから退院したお子さんのフォローアップ体制の充実を目的に組織された研究会で、先日もご紹介したように来年の本研究会は青森市で開催予定です。その1年前の研究会がこの週末に自治医科大学で開催されたので参加してきました。

新幹線で、新青森→仙台駅→宇都宮駅→自治医大駅(と言う駅があります)の経路でようやく到着しました。
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自治医科大学構内は信じられないほど広く、小雨の中を歩いて会場に向かいます。少し歩くと大学病院の陰から巨大な建物が姿を現します。入り口はさらに向こう側のようです。
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この特徴的な形の建物は新幹線の窓からよく見かけます。会場へは手前の入り口から。
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ようやく会場入り口に辿り着きました。本当に構内が広いです。
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今回のハイリスク児フォローアップ研究会は、初日がスキルアップセミナー、2日目が一般演題と特別講演という構成となっており、初日のセミナーから参加しました。今回のメインテーマは「成人期までを見据えたフォローアップ」と言うことで、初日のセミナーも「ハイリスク児フォローアップの卒業を考える」がテーマでした。
NICU退院後のフォローアップと言うとどうしても就学前後あたりまでが主たる関心事になりがちですが、年齢を重ねて行ったその後のことはまだまだ議論が足りない現状があります。いつまでも小児科でフォローアップしているわけにも行かないことや転居や旅行の際の問題点なども多々あります。そうした視点から、今回のセミナーでは、まず佐賀病院の高柳先生から「卒業・連絡手帳」のご提案があり、続いて実際の患者さんのご家族からのこれからにおける心配事や超長期のフォローアップ体制に関する希望などが寄せられました。それを踏まえて、セミナー参加者によるグループワークが行われました。テーマは身体的な観点から、もう一つは発達障害等に関する社会適応に関してです。グループワーク後にはそれぞれで話し合われたことが発表されます。今回は山梨県立中央病院の内藤先生と一緒のグループで、お題を超えての議論でとても刺激になりました。
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セミナー修了後の懇親会です。今回の会長である自治医科大学の河野由美先生からのご挨拶です。
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研究会2日目は朝から一般演題があり、ここでは座長を務めさせていただきました。午後からは特別講演が2題あり、写真はその後のパネルディスカッションの様子です。
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そして、この来年度のこの研究会は青森市内で開催予定となりましたので、今回参加された皆さんにも日程をお伝えしました。来年の企画はまだ検討段階ですが、詳細が分かり次第、このホームページにもアップしていきます。まずは今回参加された皆さん、大変お疲れさまでした。

(画像をクリックすると第45回ハイリスク児フォローアップ研究会のご案内ページにリンクします)

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(文責 成育科 網塚 貴介)

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2019.06.13

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6月8日(土)に仙台市で第3回東北新生児セミナーが開催され、今回は新生児のフォローアップに関してお話しさせていただきました。
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この会は今年で3回目だそうで、ちょうどNICUを辞めた年からの開催だったので、今回が初めての参加となりました。
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会場には東北地方を中心に、各地のNICU看護師さん達が大勢参加されていました。
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今回の呼びかけ人である秋田赤十字病院の新井先生から開会のご挨拶です。
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今回は「NICU退院児のフォローアップと支援」と題してお話ししました。
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最初にNICU退院前のご説明から。退院前のご説明では発達とかの前に当面注意していただきたいことを先にお伝えしています。特に体重が急に増える乳児期早期にはできるだけ呼吸器感染罹患は避けたいところで、そのために最も注意すべきは人混みであるとお伝えしています。またNICU内では接触感染防止でアルコールによる手指衛生を行っていますが、これは退院後であっても当面はあらゆる病原体が「手から手へ」伝播していく仕組みをお伝えしています。ただ、ここであまりにも気をつけすぎても神経質になりすぎるのもよくありませんから、ここで「100日のお祝い」のあたりまでを一つの目安としています。これは、それほど昔でもない頃では赤ちゃんが生まれても5~10人に一人の赤ちゃんが亡くなっていた時代があったわけですが、それでも生後100日を超えると昔でも赤ちゃんの生存確率はかなり高くなっていたのではないかと思います。古来からのこうしたお祝いごとは七五三とかも含めて子供達の生存確率の経験が元になっているのでしょう。
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次にフォローアップの流れについて。細かいことを言えばキリがないのですが、とにかく退院後しばらくは体重増加とかの評価が主となります。それから次第に発達の評価へと重心が移動していくイメージかと思います。1歳半も過ぎると言葉の発達が大きな位置を占めます。そこから先も、その時々に必要な支援と、そこから少し先のために必要な情報提供がフォローアップの中心となるように思います。
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発達と一口に言っても様々な項目があります。発達項目のそれぞれにその能力が獲得可能な時期が限られます。フォローアップに際してはこのことがとても大切といつも感じています。裏を返せば、限られた発達可能な時期に無為な時間をなるべく過ごさせないようにすることが大切だと思います。
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そして必要な支援は年齢とともにどんどん変化していきます。今回は就学から小学校あたりまでのお話しが中心でしたが、その先もまたどんどん必要な支援は変化していき、さらにそのお子さんに寄っての違いも、最初の頃と比べるとその違いはどんどん拡がって行きます。
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最後に、今回の対象は主にNICUのスタッフでしたので、むしろ大事なことは個々の発達の細かいことよりも、NICUを退院していくお子さん達がこれから歩むであろう大きな流れを知っておくことと、退院後にいろんなことがあったとしても、それらを乗り越えて行くための力となるのはきっとNICUの中で育まれる「絆」であり、それを支えることができるのはNICUスタッフであるということが今回最もお伝えしたかったことでした。参加された皆さん、お疲れ様でした。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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2019.06.02

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先日もご紹介しましたが、6月1日(土)に第11回あきた母乳育児をささえる会学習会にお招きいただき「知ってほしい、赤ちゃんのこと ~少子化対策に欠けていた視点とその処方箋」と題してお話しさせていただきました。これは、3年半ほど前に秋田県周産期・新生児研究会で少子化が新生児医療に及ぼす影響に関して講演させていただいた時のその続編をと言うことでお声がけいただきました。秋田県は青森県と並んで出生数減少が最も激しい県と言うこともあり、母乳育児を支える会としてのお話としてはちょっと異色かも知れませんが、日本の少子化対策がなぜことごとく失敗してしまったのかについて小児科医からの目線でお話ししました。

青森に新幹線が来てからすっかりご無沙汰で久しぶりの特急「つがる」です。
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あ秋田駅に到着するとなまはげと「マサル」がお出迎えしてくれます。
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秋田駅前です。青森駅前よりはるかに栄えています。やっぱり新幹線の駅が一緒なのがいいのでしょうか・・・(T-T)
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会場は反対側の駅ビル?です。こちらの建物もとても立派でした。
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今回は50人以上とかなりたくさんの方が聞きに来て下さいました。
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これは男女の労働率の図ですね。いわゆる女性の労働率の「M字カーブ」と言われるものです。
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今回の学習会ではこの少子化問題をなんと2時間以上お話しさせていただきました。
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今回なんとしてもお話ししたかったのがこれです。今回のお話しはとにかく量が多いので、内容に関しては後日このブログにアップして行きたいと思います。
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学習会終了後、あきた母乳育児を支える会の皆さんとご一緒させていただきました。
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本場のきりたんぽです!
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日本の少子化問題は東奥日報の連載をお引き受けしていたころからずっと関心のあるテーマで、今回のお話しをいただいてからさらにいろんな本を読み漁りました。このような機会をいただけたことは本当にありがたいことだと感じました。あきた母乳育児を支える会の皆さん、ありがとうございました。
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※2019年12月24日追記:少子化対策に欠けていた視点とその処方箋~あおもり母乳の会

 

(文責 成育科 網塚 貴介)

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2019.04.22

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このところブログ更新が滞っていましたので、少しずつアップしていきます。まず、4月後半は毎年日本小児科学会がありますが、今年は金沢市で開催されました。金沢には何度か来ているはずですが、北陸新幹線が開通して駅前がすごくなっていて驚きました。
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会場は駅前周辺のいくつかのホテルに分散してましたが、互いにかなり近いので便利でした。それにしても高層ホテルばかりです。
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メイン会場入り口です。
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小児科学会では普段はあまり聞くことのない分野の勉強にもなります。今回は小児在宅医療に加えて、働き方改革も大きな目玉のようでした。
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学会2日目の夜、懇親会も終わった頃、ちょうど金沢駅前で神奈川こどもの豊島先生とばったり。積もる話もあって、久しぶりにゆっくりお話させていただくことができました。
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(文責 成育科 網塚 貴介)

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2019.04.10

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昨年度から青森県の助産師不足を受けて新設された青森中央学院の助産コースの新生児講義が今年も始まりました。このコースはすでに看護師免許を持っている学生さんが1年間で助産師資格を目指すコースです。
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青森中央学院に到着です。ここの大学はこれまでにも何度かあおもり母乳の会の学習会で来たことがあります。
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今年は開設2年目を迎え、教室にも「助産専攻講義室」の札がかかりました、
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この助産専攻コースでは、なんと新生児だけで11コマもいただきました。さすがに新生児のお勉強だけで11コマとなるとかなりの分量になりますので、このうちの3~4割は保健大学のペリネイタル講義に準じた、どちらかというと新生児を取り巻く社会環境的なお話しもかなり混ぜての講義となっています。
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とは言っても、これまでであれば「新生児は範囲が広くて講義のコマ数が少ないから全部を話すのは難しい」と言ってきましたが、これだけの授業コマ数があるとそんな言い訳も言えないぐらいの分量です。授業準備には自分自身の勉強の見直しにもずいぶんなった気がします。まずは、ここで学んだ皆さんが臨床の場で活躍してくれる日を楽しみにしています。

(文責 成育科 網塚 貴介)

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ブログ更新情報

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2020.08.10
小さく生まれた赤ちゃんとその家族のWebつどい
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遠隔講義が始まりました(その2)~弘前大学編
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2020.05.01
遠隔講義が始まりました(その1)~青森中央学院大学編
(画像をクリックすると第45回ハイリスク児フォローアップ研究会のご案内ページにリンクします)
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第45回ハイリスク児フォローアップ研究会 in 青森~中止のお知らせ
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