以前、「即時現像機能を搭載したX線撮影装置の有用性」と題してフラットパネルに関してアップしたことがありましたが、今日は実際の入院風景をご紹介してみたいと思います。

気管内挿管を要する患者さんが入院したら、まず真っ先にX線写真で挿管チューブ位置の確認をします。特に肺サーファクタント補充療法の際、挿管チューブが深く肺って片肺挿管になってしまうと左右の肺の硬さのバランスが崩れて大事になりますので、この点のチェックはとても重要です。また、フラットパネルを用いるとX線写真撮影時に保育器を毎回開けなくても済むのも大きな利点です。特に超低出生体重児は簡単に体温低下してしまいますので、体温を気にすることなくX線写真撮影できるのは大きなアドバンテージになります。

チューブ位置確認後に肺サーファクタント補充療法しています。

こちらの写真はPIカテ挿入中です。術者は予めX線プロテクターを着て操作します。

PIカテを挿入するとリアルタイムに位置確認を行います。ここでベストの位置になったことを確認してから固定します。こうしたリアルタイムでの位置確認は臍カテーテル挿入時には更に有用です。
この他にも十二指腸チューブ挿入の際にも透視に近い確認精度で挿入することができますし、胎便病での注腸造影時にも、本来なら透視室まで移動しなければできなかった処置までNICU内で可能となります。リスクマネジメント効果に加えて、診療水準の向上に明らかに寄与していると感じています。まだまだ高価なので導入されている施設は限られているのが実情ですが、もっと安価になってNICUでの導入が必須となる時代に早くなって欲しいものです。
先週末の10月18日に山形県酒田市で開かれた庄内周産期懇話会にお招きいただき、「新生児医療において『語られることのない』諸問題」と題してお話しさせていただきました。内容に関しては後日、改めてアップしたいと思います。庄内地区には以前、当院に電子カルテ導入の際、庄内病院が当院と同じベンダーだったことから見学させていただいたことがあり、その時にも小児科の吉田 宏先生にご案内いただきました。懇話会終了後には庄内病院、日本海病院の先生方とご一緒させていただき、美味しいフランス料理をご馳走になりました。吉田先生をはじめ、皆様、ありがとうございました。
翌日は朝から鶴岡に移動し、羽黒山神社参りをしてきました。ここの参道と杉並木は天然記念物にも指定されていて、2446段もの石段を登っていきます。途中、茶屋で休憩しましたが約1時間かかって登り切りました。普段運動不足なのでちょっと大変でしたが、森林の中を歩くのはとても気持ちよかったです。お陰様でとても楽しい休日となりました。
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講演会終了後に庄内病院と日本海病院の皆さんと。
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酒田から鶴岡には「特急いなほ」で向かいます。
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羽黒山神社の参拝コースのマップです。向かって左下の随神門がスタート地点で、ここから一旦、神橋・須賀の滝まで下り、国宝の五重の塔を過ぎてから上り坂に入ります。
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神橋(向かって左の赤い橋)と祓川です。昔、三山詣での人々は必ず祓川で身を清めてから登拝の途についたのだそうです。
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国宝の五重の塔です。釘は一本も使っていないそうです。
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ここから登拝の石段が始まります。
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とにかく登ります。
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二の坂の途中に休憩所の茶屋がありました。ここまでの石段がかなり急で足がかなり辛くなっていたところだったので助かりました。
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日頃の運動不足が・・・。
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茶屋から望む庄内平野。
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また登ります。
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もうすぐゴールと言うところから見下ろしました。
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認定証もいただきました!
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三神合祭殿です。羽黒山、月山、湯殿山の三所の神々を合祀しているそうで、萱葺き屋根の建物としては最大級だそうです。
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この鐘は「建治の大鐘」と言って、文永・弘安の蒙古襲来の際、鎌倉幕府は羽黒山の霊威をいたく感じて羽黒山に奉ったのだそうです。
月曜日に名古屋第一赤十字病院へ電カル関連の見学でお邪魔させていただきました。当院では間もなく新システム更新も控えていることから、これまでも全国の先進的な施設を何度か見学させていただいています。目下の最大の問題は電カルが導入されてはいるものの、なかなか紙媒体の記録が減らないことで、その点で名古屋第一赤十字病院が非常に上手く運用されているとお聞きして今回の見学となりました。
詳細はここには書ききれませんが、院内のペーパーレスをパズルに例えるなら、これまで足りなかったパズルのピースを見つけたと言う思いで、言い換えるとこれまでは重要なピースが足りないままでパズルを組もうとしていたことに気づきました。当日のご説明をいただいた名古屋第一赤十字病院の医療情報部の皆様には心より感謝いたします。これだけのシステムを作り上げられたご努力も本当に凄いと思います。
見学終了後には小児科の大城先生にNICUをご案内していただき、更にその後は飲み会まで開いていただきました。若手の先生もいらっしゃって、色んなお話をすることができて、とても楽しいひとときでした。
今回は久しぶりの名古屋訪問でしたが、現在、青森・名古屋間はFDAが就航しており、空港も小牧にある県営空港なので、とても近く感じました。来年の小児科学会も名古屋で開催とのことなので、また是非、お邪魔したいと思います。
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行きの飛行機で。遠くに富士山が、翼の下あたりは諏訪湖だそうです。
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名古屋第一赤十字病院正面。
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大城先生に小児病棟も案内していただきました。小児病棟は「森」をモチーフにしているそうで、あちこちに森の動物たちの絵やぬいぐるみなどがありました。NICUは逆に「海」をモチーフにしているそうです。
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名古屋第一赤十字病院NICUの先生方と一緒に。
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名古屋駅前です。やっぱり都会ですね。
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帰りのFDAです。行きは緑色でした。
今年から弘前大学小児科の同窓会に加えていただくことになり、今日は懇親会に行ってきました。
これまでは当院と弘前大学小児科とは同じ県内にありながら、医局が異なることから人材交流はごく限られ、その結果、当院に青森県内で出生する超早産児のほぼ全例が運ばれているのに、その臨床経験が県内にほとんど反映されることなくこれまで来てしまいました。そこで、こうした問題を解消するため両者が互いに協力して青森県内で働く小児科医を育成して行きましょうと言うことで今回の加入となりました。出身大学は異なりますが、何人かの先生から「なんか昔からいたみたい」と声をかけられたりして、とても嬉しかったです。なんとか同じ目標を持って頑張って行ければと思います。

大谷先生、北川先生と越後谷先輩と一緒に。

伊藤教授と乾杯

二次会です。
今日は小さく生まれた赤ちゃんとそのご家族のつどいがありました。これは青森市内の元気プラザをお借りして毎年開催しています。終了後の反省会では回を重ねるごとに色んな課題が出てきます。みんなで意見を出し合いながらよりよいものにして行ければと思います。

元気プラザや当院のスタッフの方達が大勢参加してくれました。

NICUからは三上先生、房川先生に研修医の後藤先生も参加してくれました。

開始前の保育の様子です。この部屋で保育士さんやスタッフの皆さんがお子さん達と遊んでくれて、その間にお母さん達からのお話しを聞いたりします。

お母さん達との交流会の後は保育士さんによる遊びの時間です。