2013.12.14
昨年4月に発刊され、網塚が第1章の呼吸の章を担当している「イラストで学ぶ新生児の生理と代表的疾患 改訂2版」が、この度Medica eBOOKs版となって再登場しました。先日、著者宛に献本されたので、早速、「マイ本棚」を覗いてみるとありました!

第1章の構成は
第1章 呼吸器系の生理と代表的疾患
1 胎児期の肺(肺の発生)
2 肺サーファクタント
3 胎児呼吸様運動
4 肺胞液の役割
5 胎児ヘモグロビンとヘモグロビン酸素解離曲線
6 呼吸の開始と新生児の呼吸調節
7 機能的残気量とは?
8 早産児の呼吸調節の特徴と無呼吸発作
代表的疾患1 呼吸窮迫症候群
代表的疾患2 新生児一過性多呼吸
代表的疾患3 胎便吸引症候群
代表的疾患4 慢性肺疾患
となっており、当科での呼吸管理の基礎となる考え方をまとめたつもりです。
表紙のイラストも呼吸の章からの抜粋となっています。
ご興味のある方は是非、ご覧いただければ嬉しいです。

2013.12.08
今朝の東奥日報で新生児のドクヘリ搬送が紹介されました。今年の春から夏にかけて新生児搬送用保育器を用いたドクヘリ搬送の準備を当院救命センターならびに関係者の方達のご協力の下で進めてきましたが、ようやく今年の10月より実運用までこぎ着けることができました。今朝の記事ではこれまでの搬送実績をご紹介いただきました。

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記事にもありますように、現時点では八戸から当院へ母体搬送され、当院NICUでの治療後、ある程度状態が落ち着いたところで地元施設に戻る「後搬送(バックトランスファー)」が主となっています。状態が落ち着いたとは言っても引き続きNICUでの入院加療を要するまだ小さな赤ちゃん達ですし、搬送に関わるドクターの負担も大幅に軽減されました。八戸市民病院への後搬送は年間で多くても十数件ですので、この2ヶ月はちょっと多すぎた感はあります。年間で延べならすと月1-2件と見込んでいます。
しかし、本当の狙いはこうした後搬送により真の超緊急時に迅速に対応することにあります。母体搬送の間に合わなかった超早産児や地方で突然発生した緊急手術を要する先天性外科疾患などを想定しています。これまでは陸路で運ぶか、搬送を断念せざるを得なかった例もあり、搬送用保育器も用いたドクヘリ搬送は本県の新生児医療にとって文字通り強力な「飛び道具」となることを期待しています。
ところで、一昨日は当院救命センターの忘年会でした。今年はドクヘリによる新生児搬送「元年」と言うこともあって、お招きいただきました。



今回の実運用までには搬送訓練→反省を繰り返し行い、遂にマニュアル整備するまでに至りました。これも救命センターの齋藤部長はじめ、スタッフの皆さん、ドクヘリ関係者の皆さんのお陰と感謝しております。今後、超緊急例がいつ発生するか分かりませんが、その時こそこれまでの取り組みが試される時だと思います。また今後ともよろしくお願いいたします。

2013.12.07
今年のシーズン・日本シリーズを通じて大活躍だった巨人の村田修一選手が、今年も神奈川県立子ども医療センターのNICUを訪問されたと、一昨日のニュースZEROで紹介されていました。

村田選手と豊島先生のツーショット
村田選手は長男の閏哉くんが早産のため712グラムで生まれ神奈川県立子ども医療センターに入院したご経験から、「ささえるん打基金」プロジェクトとして1打点につき1万円の寄付やNICU卒業生を観戦に招待して下さるなど、新生児医療の支援活動を続けられています。


村田選手が書かれた「がんばれ!!小さき生命たちよ―村田修一選手と閏哉くんとの41ヵ月」は学生さんや研修医の先生方にいつも紹介しています。

豊島先生のブログでは村田選手を囲んだ集合写真で、村田選手のすぐ後ろに当科から神奈川県立子ども医療センターへ国内留学中の川村先生も写っていました。
(2013.04.13 神奈川こどもで川村先生が頑張っています!)

「がんばれ!!小さき生命たちよ―村田修一選手と閏哉くんとの41ヵ月」で村田選手も書かれていましたが、新生児医療は普通に生活しているとその存在すら全く意識することのない医療分野であると常々感じています。救急医療体制や夜間小児医療体制が危機的であるとメディアで報じられると心配になる人は多いと思いますが、新生児医療が危機的であると報じられて不安になる人は少ないのではないかと思います。赤ちゃんがNICUに入院することになったご家族は、お子さんがNICUに入院するとは夢にも思わなかった方がほとんどです。その意味で、村田選手のような著名人が継続的な支援活動をされていることは非常にありがたいと感じています。
ニュースZEROの最後で、来年は日本一を奪回してまた神奈川県立子ども医療センターに来たいと決意を語っていました。村田選手の来期のますますの活躍を祈っています。

2013.12.04
このホームページのトップページをちょっとだけ模様替えしてクリスマスバージョンにしてみました。 トップページの写真は、当院NICUの「今」を伝える選りすぐりの写真10枚が3秒ごとに次々に変わっていきます。 こうして季節ごとに写真を入れ替えていくのも良いかも知れませんね。


2013.12.01
救命センターの齋藤兄治先生が日本航空医療学会で「ドクターヘリによる新生児搬送体制の構築を目指して」と題して発表して下さいました。これまでの搬送体制構築までの課程や実働実績がまとめられています。新生児のドクヘリ搬送は救命センターの皆さんのご理解があってこそ、ここまで進めることができました。ポスターにもあるように、今後も1例1例しっかり検証を続けながらより安全かつ迅速な搬送を目指したいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。


