昨年9月に八戸高専の小林健太君が、以前より当科と一緒に行っているシリンジポンプのQRコード化による流速認証の研究で計測自動制御学会・東北支部集会で参加最年少ながら最優秀賞を獲得したとご紹介しましたが、今度は東京で開催された計測自動制御学会の2013年度学術奨励賞・技術奨励賞を受賞されたそうです。他の受賞者4人は大学院生や企業の研究者で、受賞当時専攻科1年だった小林君は最年少での受賞だそうです。
発表のタイトルは「QRコードを用いたシリンジポンプの流量認証システム」です。
以下、Webニュース からの抜粋です。
このシステムは、低出生体重児に薬品を投与するシリンジポンプに、薬品の流量設定値をQRコードで表示する小型機器を装着。電子カルテの端末でQRコードを読み取ると、カルテに記入された流量とポンプの流量設定値が合致しているかを自動的に確認できる。
小林さんは、県立中央病院新生児集中治療管理部(NICU)の網塚貴介部長から、ポンプの流量設定ミスをなくしたい-と依頼を受け、12年4月、同校電気情報工学科5年時から研究を開始。NICUでは、複数の看護師で薬品の流量をチェックするが、患者1人が複数台のポンプを使用し、薬品ごとに流量が違うため、しばしば設定ミスが起こるという。
小林さんは同校電気情報工学科の釜谷博行教授の指導を受け、網塚部長のアイデアも踏まえて何度もシステムを改良。「夜な夜な研究室に泊まり込みでした」と振り返る。
2月、東京大で行われた贈呈式に出席した小林さんは「世の中で役立つ物を作りたかったので、評価されてうれしい」と笑顔。現在、他の医療機器にも対応可能なシステムへと改良を進めており「商品化へこぎ着けたい」と意欲を示している。
(「シリンジポンプの流速認証システム(動画あり)」より)
関連リンク
低体重児への投薬システム改良 八戸の高専生が史上最年少で学会賞(Web東奥)