先週末は先月も 第31回日本母乳哺育学会 で行ってきたばかりの盛岡市に東北地方の新生児科の先生方が一堂に会する東北新生児医療カンファランスに参加してきました。この会はかれこれ20数年前からずっと続いてきた会で、東北地方の先生方との貴重な交流と意見交換の場となっています。
今回は当院からはNICUの松尾先生が「当院における超早産児での人工呼吸管理注の呼吸賦活剤使用状況について」と言う演題で発表してくださいました。
当院では以前から人工呼吸管理中でもテオフィリン等の呼吸賦活剤を使用しており、こうした薬剤使用によって人工呼吸器設定を比較的低めに維持することができる印象があります。エビデンスと言われるとなかなか難しいのですが、この3年間に超早産児の在宅酸素がほとんどいないことが一つの成果としては言えるかとは考えています。
特別講演では岩手医科大学心臓血管外科学講座教授の猪飼 秋夫先生をお招きして「心臓病 胎児、新生児から始まる治療戦略」と題してご講演いただきました。当院は先天性心疾患をあまり診ない施設ですので、最近の治療法や治療成績を拝聴してとても勉強になりました。昨年の 第60回日本新生児成育医学会 少子化シンポジウム でも取り上げたように、東北地方は今後ますますの少子化が予想され、昨年のシンポジウムでも県境を越えた患者さんの集約化が特に稀な疾患になるほど重要になってくるのではないかと考えられます。おそらくはその一つが先天性心疾患の分野であることが今回猪飼先生をお招きした背景でもあります。
研究会が終わってからは盛岡つなぎ温泉に移動して懇親会です。ある意味こちらが本番だったりするかも知れません。話題は尽きることなく夜が更けていきます。
猪飼先生はじめ参加された諸先生お疲れ様でした。楽しいひとときをありがとうございました。
(文責 成育科 網塚 貴介)