以前、当院小児科に勤務されていた會田久美子先生が、今年7月に青森市内で気管支喘息・食物アレルギーなどの「アレルギー」と「こどもの発達、こころ」について専門に診療する 「あいだクリニック」 をご開業されることになったことをご紹介しました。先日、 「あいだクリニック」 を見学させていただくことができましたので少しだけご紹介させていただきます。
クリニックに入ってみるとまず目の前に広がるのが木目調の広い空間です。クリニックと言うよりも図書館とかのイメージかも知れません。
待合室の真ん中にはシンボルツリーとも言える大きな木のモニュメントがありました。
この木の下のところには小さなお子さんが遊べるスペースがあり、壁側には発達を促す仕組みが満載の仕掛けがしてあります。木の根元にあたるところはトンネルのように中に入れるようになっていて、探検して遊べるようになっていました。狭いところが好きな子ども達には大人気なのではないかと思います。
こちらは受け付けの右手です。絵本など、こちらでも遊べるようになっていますが、大きなディスプレイの下には暖炉がありました。この暖炉はLEDで本物の暖炉のように赤く灯り、水蒸気の煙も出てくる仕掛けになっています。近くでよく見ても本物にしか見えないほどよくできています。
こちらは診察室の入り口です。現在、クリニックには會田先生お一人ですが、診察室がいくつもずっと並んでいます。これは小さなお子さんの場合、診察室になかなか入ろうとしない、中に入ると診察が終わってもなかなか出てこない、といった子どもの特徴をよく理解している會田先生ならではのアイデアと感心しました。
こちらも診察室の入り口なのですが、ここは感染症の患者さん専用の診察室です。感染症のお子さん用に全く別の入り口が用意されていました。こちらは天井に青空がペイントされています。
一方、こちらは療育棟です。クリニックの入り口を入って右側になります。この部屋は感覚統合のために様々なアイテムが満載です。ボールプールにブランコ、反対側の壁面にはボルダリングができるようになっています。この他、心理検査のお部屋や言語療法のお部屋など、こちらもまだまだたくさんのお部屋がありました。
今回は會田先生の1年先輩で、同じく当院で研修をされていた大瀧先生がちょうどお盆休みで帰省中だったので一緒に見学させていただきました。
療育が必要なお子さんへの支援を考えるとき、つい社会として・行政としての支援をと考えがちなのですが、會田先生のように自らの行動によって支援する施設を生み出してしまうのは凄いことだと感じました。會田先生のクリニックが多くのお子さんとそのご家族の助けになることを心より願っています。
(文責 成育科 網塚 貴介)