12月の2週目の週末は、東京で小児在宅の会議があって参加してきました。
今回の会のテーマは「医療的ケア児と災害対策」です。今回のご発表は9月に発生した北海道胆振東部地震の際、全道が停電しブラックアウトになった際、札幌市を中心とした在宅人工呼吸患者さんを数多く診療されている医療法人稲生会理事長の土畠智幸先生から「ブラックアウト時の在宅人工呼吸管理患者への対応」と題してご講演いただきました。在宅人工呼吸管理の患者さんにとって停電による電源喪失は生命の危機と隣り合わせとなります。土畠先生のクリニックでは100名を超す在宅人工呼吸管理の患者さんを扱われているそうで、全道ブラックアウトの時には土畠先生を中心としたクリニックのスタッフがひとりひとりの患者さんの状況に応じた対処をまさに不眠不休でされていた様子をご紹介して下さいました。
続いて、大阪ショートステイ連絡協議会の位田忍先生からは、大阪北部地震や台風21号の際の活動に関してご発表がありました。大阪では普段から小児在宅医療の患者さんが日常の活動の中で把握されており、災害時の対応もその延長線上にあるのだと感じました。
今年9月の災害時小児周産期リエゾン研修でも強調されていましたが、災害対策とはまず何よりも平時の備えが重要であり、それは小児在宅医療でもと言うか、だからこそその重要度が高いのだと思います。
(文責 成育科 網塚 貴介)