第60回日本新生児成育医学会 の2日目です。この日は早朝7時過ぎから 新生児医療連絡会 の役員会です。毎年、4月の日本小児科学会、7月の日本周産期新生児学会、そして秋頃に開催される日本新生児成育医学会(旧日本未熟児新生児学会)の3学会では、たいてい学会2日目の早朝が新生児医療連絡会の役員会があります。この役員会に加えていただけるようになったのがいつ頃なのか、もう記憶も定かではありませんが、恐らくかれこれ10年以上は続けてきたでしょうか?元はと言えば、今回の学会長である堺先生にお声がけいただき、東北地方の代表の一人として加えていただいたのが最初でした。新生児医療連絡会では、これまで新生児科医師不足問題等で様々なお仕事をさせていただきましたが、来春からは新生児科から離れ「成育科」に移り新生児医療の一線を退くこともあって、新生児医療連絡会の役員も今回を最後に辞めさせていただくことにしました。正直なところ、かなり寂しい思いもありますが、世代交代も進めて行かなければとの思いもあります。新生児医療連絡会では色んな勉強をさせていただきました。本当に得がたい経験だったと思います。
さて、この学会2日目はなかなか忙しい1日でした。朝一番の役員会に始まり、10時からは「少子化の進行が及ぼす新生児医療体制への影響は?~何が起こる?何をしなければならないか?」と題したシンポジウムがありました。この詳細はまた回を改めてご紹介したいと思います。この打ち合わせが役員会が終わってすぐの9時から始まり、シンポジウムが10時から12時まで。
続いて、今度は直後の12時から埼玉医科大学MEサービス部の須賀さんの 教育セミナーで「装着から見直す経鼻的呼吸補助療法」のご講演 があり、その座長なのでシンポジウム会場からJRの線路を隔てた反対側のホテルの会場に直行です。
それが終わると、午後はポスター発表がありました。当院NICUは独自のNICU部門システムを導入しており、患者さんの治療に関する情報や生体情報など全てがこの中にあります。このシステム内にあるこれらの情報を自動抽出するプログラムによって、2007年以降の情報を瞬時に取り出すことができます。今回は、「NICU部門システムからのデータ抽出自動化による超低出生体重児における生後早期の循環管理の違いが短期予後に与える影響に関する検討」と題して2011年以降導入した神奈川県立こども医療センター方式への変更前後での比較を行ってみました。
こちらの写真は 豊島先生のブログ からちょうだいしました。
その後は夕方から新生児フォローアップ研究会に参加し、それと平行して行われている新生児医療連絡会総会にも顔を出して、それからまた新生児フォローアップ研究会に引き続いて行われた「若手医師のためのフォローアップセミナー」に参加しました。このセミナーでは神奈川の豊島先生と、熊本の川瀬先生が演者と言うことで、これは聞かなければと言うことで若手ばかりの会場に混ざって拝聴しました。
「カリスマのあとに会場に誰もいなくなって3人だけの前で講演する夢を見た」と言うつかみから始まった川瀬先生のフォローアップ外来のご講演もとても勉強になりました。フォローアップ外来はなかなか人から教わる機会がないので、どうしても我流に陥りがちだと感じています。こうした勉強の機会はとても貴重だと感じました。
セミナーのあとは恒例の神奈川県立こどもの飲み会に混ぜていただきました。学会に池田先生と一緒に行く機会はなかなかないのですが、今回は池田先生も aEEGの教育セミナー のこともあり、神奈川県立こどもで現在研修中の伊藤先生に学会中だけ青森に戻ってきていただけたお陰で二人とも学会に参加できました。
こうしてちょっとハードな学会2日目が過ぎていきました。