見学先の病院のレポートがなかなかまとまらないので、先に観光ネタをアップしていきます。オランダ滞在3日目は丸一日フリーだったので午前中は世界最大のお花畑とされるキューケンホフ公園に行ってきました。

入場すると目の前に大きな風車が。そして辺り一面がチューリップで覆われていました。

こちらは風車近くからみた一面のチューリップ畑です。


近寄ってみると日本ではあまり見かけない変わった形のチューリップもたくさんありました。かなりバリエーションがあるようですね。




公園内には多くのパビリオンもあって、様々な飾り付けがされていました。

オランダはミッフィーのふるさとでもあります。ここにはかわいいミッフィーハウスもありました。

とにかくどこに行ってもお花畑です。



もっと真剣に見ようとすれば丸一日はかかるとは言われていましたが、確かに日本では想像もつかないスケールの巨大な「お花畑」でした。時期もちょうどチューリップが満開の時期で晴天にも恵まれてとてもラッキーでした。 この後、午後からはアムステルダムに向かいます。
(文責 成育科 網塚 貴介)
今回のオランダ渡航の目的はFamily Centered Careで先駆的な施設を見学させていただくことでした。到着翌日にはオランダ南西部に位置するフェルドホーフェンにあるMáxima Medisch Centrum病院を見学させていただきました。アムステルダムからは車で2時間弱と言う距離です。

もうすぐフェルドホーフェン(Veldhoven)です。

ようやく到着です。

病院のエントランスです。

オランダは人口が約1700万人で、年間20万人の出産があるそうです。このMáxima Medisch Centrum病院はオランダ南西部に位置する高次医療施設です。オランダには超低出生体重児を扱うことのできる施設が国内に10カ所指定されており、この施設もその一つです。地域の背景人口は130万人と青森県とちょうど同じくらいですが出生数は18000人と青森県の倍以上です。合計特殊出生率までは確認しませんでしたが、出生数が2倍以上とは言っても合計特殊出生率が2倍なわけがないので、おそらく若年女性の人口比率が、若年層がどんどん大都会に流出していく青森県とは異なるのでしょう。

ここの責任者であり設計をされたOetomo教授にNICUを案内していただきました。ここがNICUです。とは言っても全室個室なのでナースステーションがある以外は廊下だけです。

赤ちゃんが入院していないお部屋を見学させていただきました。広いスペースに保育器と人工呼吸器などがセッティングされていました。ちなみに人工呼吸器は全てファビアンでした。

部屋の中にはカンガルーケア用の椅子と、その奥にはトイレとシャワールームがありました。ちょうど当院のMFICUよりもう一回り広いスペースの個室という感じです。

NICUで用いる物品は廊下側から搬入して、部屋側の扉を開いて使うと言う設計となっていました。この辺もよく考えられていると感心しました。

実際に赤ちゃんが入院しているお部屋の様子です。中には入れないので外からちらっとだけです。

こちらは双胎用の病室です。ちょうど通常のお部屋の倍の面積でした。

こちらはGCUでコットが一台なのにこの広さです!

これがナースステーションで、ここで全ての患者さんのモニタリングを見ることができ、しかもいわゆるモニタだけではなく、部屋の中の映像も常時流れています。

ご家族用の共有スペースのラウンジも充実していて、さらに中庭では子供達が大勢遊んでいました。きっと入院中のお子さん達のご兄弟なのでしょう。室内外両方にかなりのスペースがあるのも驚きでした。



中庭にはカンガルーのモニュメントがありました。この施設のシンボルのようですね。

こちらは搬送用保育器セットです。人工呼吸器はファビアンの小型のです。

責任者のOetomo教授と。

オランダはミッフィーのふるさとでもあるので、病院の売店もミッフィーグッズで溢れていました。


とにかく施設の充実ぶりには驚かされることばかりでした。ちなみに看護師は患者さん1名に対して1~2名だそうです。だからこそのこの完全個室化なのでしょう。設立母体は公立だとのことです。こどものことをとても大切に考えている社会ならではの施設であるとも感じました。
たしかに今回のオランダ旅行ではどこの街に行っても自転車で出かける家族連れの姿をたくさん見かけました。それは出生数という単純な数字を見比べただけでも明らかなことで、少子化対策と言いながら小手先のことしかせずに人口減少を嘆いているどこかの国とは、そもそも「こどもを大切にする」と言う哲学において根本的なところで違うのだな~と感じた1日でした。
(文責 成育科 網塚 貴介)