この週末は先日もご案内しておりましたように、今年度の周産期学習会としてアピオあおもりで淑徳大学看護栄養学部看護学科の谷口由紀子先生をお招きしました。今回の学習会には、医療・福祉・教育などの関係者だけでなくご家族の方達も参加して下さいました。事前の参加申し込みで150名以上からの申し込みがあり、当日参加の方も併せると170名ほどの大勢の方達がお集まり下さいました。
谷口先生のご講演の前に行政説明として青森県健康福祉部障害福祉課社会参加推進グループの三上さんから青森県の現状に関してのお話しがありました。本県の医療的ケア児の人数はまだ正確な数字はこれからですが、全国調査で約17000人ほどということなので、人口比では170名ぐらいではないかとのことでしたが、この辺はこれから明らかになってくるのでしょう。
続いて谷口先生には「みんなで考えよう!青森県の小児在宅の今、未来~医療的ケア児等への相談支援スーパーバイザー養成研究から見えてきたこと~」と題してご講演いただきました。最初に以前、谷口先生がご経験された医療的ケア児のお子さんの経過を通して、NICUから在宅への移行に際して生じうる様々な問題点と、それに関わる訪問看護師の役割をお話し下さり、さらに今回の副題でもある相談支援スーパーバイザー事業に関連して、介護保険であればケアマネージャーさんにほぼ相当するコーディネーターの必要性に関しても解説して下さいました。医療的ケアと言うとどうしても「看護師が必要」となりがちではありますが、喀痰吸引などの行為に関しては然るべき研修プログラムを受講することで職種に関わりなく施行することが可能なので、そうした人材の創出という観点でも、県内全体を見渡すことのできるスーパーバイザーが必要とのことでした。
お二人のご講演の後の質疑の時間では、今回参加された患者さんのご家族の方達からの生の声も聞かせていただくことができました。
こちらは学習会終了後の集合写真です。
懇親会の後には、谷口先生が橋にご興味があるとうかがっていましたので、青森駅横で、昔は青函連絡船の桟橋のあったあたりから青森ベイブリッジの眺めをご案内しました。
今回の学習会では大勢のスタッフの皆さんにも助けていただきました。谷口先生、県庁の三上さんをはじめ、参加された皆さん、ありがとうございました。
(文責 成育科 網塚 貴介)