先日は特別支援学校等に勤務されている先生や看護師さん達を対象にした「特別支援学校における医療的ケア基本研修」が青森県立保健大学を会場にして開催され、そこで「医療的ケアの必要な子どもの育ちと地域生活」と題してお話しさせていただきました。
内容の中心は医療的ケア児に関してなのですが、聴講される方達は教育関連の方がほとんどなので、まずは周産期医療とは?NICUとは?、次に小さく生まれたお子さん達の発達の特徴と言うあたりから始めました。その中でも特に、NICUとは赤ちゃんが育つ場であり、一緒に家族としても育って行く場でもあるということをコウノドリでのエピソードを交えてお話ししました。また、よくカンファレンスなどで「家族の受け入れは良好で・・・」などと言われることがありますが、実際にはそんな簡単なものではなく、事態を受け入れたと思えていても、その経過の中で何度も不安や期待や失望を繰り返す過程があることもお伝えしました。
次に本題の医療的ケアに関しては、特に老人における介護保険との枠組みに比べ、子どもに対する支援の枠組みは複雑で未整理であることが大きな問題であることを 小児等在宅医療地域コア人材養成講習会 の資料からいくつか引用してお話ししました。
また、昨年6月3日に公布された 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律」 に関連して、今後、これを受けて医療的ケア児に対する支援が大きく変わって行くだろうと言うこともご紹介しました。
ところで、今回の研修会にATV青森テレビさんが取材にきて下さり、その日の夕方のニュース 「わっち!!」 で紹介されていました。
医療的ケア児に関しては新聞・テレビと言ったメディアにも度々取り上げていただけるようになり、青森県内でもかなり認知度が高まってきているように思います。少しでも多くの方に現状を知っていただくことが必要と思いますので、とてもありがたいと感じています。
(文責 成育科 網塚 貴介)